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「悪の階段」 [映画]

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〔1965年/日本〕


金庫を破っては、
他人の金を盗み出していた
山崎努、
西村晃、
加東大介、
久保明の4人は、
4,000万円が入った大企業の金庫を狙うという
大きな仕事に出る。


計画は成功し、
大金を山崎のアジトに持ち込んだ彼らは、
半年間は、金に手を付けずに、
静かに暮らそうと誓い合う。


ところが、加東が、
惚れた女から、
店を出したいとねだられ、
自分だけ先に金を分けてくれないか、と言い出す。
しかし、そんな加東に腹を立てた西村は、
加東を殺害する。


山崎の情婦・団令子は、
久保を誘惑、
すっかりその気になった久保は、
2人で逃げようと、金を持ち出そうとするが、
彼も西村に殺害される。


残った、山崎、西村、そして団は、
4,000千万円を、
なんとか独り占めにするべく、
駆け引きに出る・・・。





4人の悪人と、
1人の女の、
4,000万円をめぐる攻防を描いた
小作品だけれど、
かなり面白く、
最後まで緊張感でいっぱい。


頭脳で勝負する山崎努は、
自分では手を下さずに、
人間の心理を巧みに利用して、
仲間に殺し合いをさせる。


一見、穏やかそうに見えるけれど、
その性格は冷徹で、
自分の情婦・団令子を他の男に差し出す事も、
厭わない。
彼女の事は、
ゲームの駒くらいにしか考えていないようだ。


それに比べて、
西村晃の手の早さ。
彼はカッとなると、
気付くと人を殺している。
それは山崎とは違った怖さ。


でも、まぁ、
何といっても
陰の主役は女なのよねぇ(笑)。


団令子の、
無表情で、
棒読みな感じが最高。


彼女は、
山崎に惚れてるんだか、
案外そうでもないんだか、
その表情からはイマイチ読み取れず、
不気味といえば、一番不気味。


最後の最後まで面白かったんだけど、
オチがなぁ。
ああいう風にしなければ、
駄目だったんだろうか。


評価 ★★★★☆

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