SSブログ

「いちどは行きたい女風呂」 [映画]

ichidohaikitaionnaburo.jpg
〔1970年/日本〕


獣医を目指し、
浪人している正夫(浜田光夫)は、
福島で病院を経営する親が買ってくれたマンションに、
愛犬・ゲバラと一緒に暮らしている。


正夫は、
同じ予備校に通っている友人・順(前野霜一郎)の
妹・さよ子(夏純子)に惚れていて、
さよ子が経営する喫茶店に行くのが、
毎朝の楽しみ。


ある日、正夫と順は、
チンピラに絡まれている東雲(沖雅也)を助ける。
東雲は風呂屋の息子で、
女性客の裸を隠し撮りし、
その写真を売り捌いているのを、
ショバ荒らしだと因縁つけられていたのだ。


3人は、つるんで遊ぶようになった。
それぞれが女をナンパし、
旧華族の娘・君子や、
オカマなどを調達してくる。
しかし、その現場にさよ子が現れ、
正夫はガックリ。


正夫は、東雲と君子を無理矢理デートさせ、
その間に、
東雲の実家の風呂屋でバイトする。
女湯を覗くために・・・。





沖雅也さんブームが到来した時、
彼の出演映画の一覧を眺めていたら、
このタイトルが目に入ってビックリ(笑)。


嘘でしょ?
何で沖さんがこんな映画に?と。
多分、殆どのかたは驚くと思うのだけれど。


でも、そのような映画があるなら
ぜひ観てみたいと思うのが、
私のどうにもならないミーハーな性格(笑)。


沖さんにもビックリだけど、
主演が浜田光夫さんというのも、
さらに驚き。
浜田さんといえば、
吉永小百合さんとの名コンビで知られる、
青春映画の大スターじゃないか。


それが、この映画では、
なんとかして女湯を覗こうと躍起になる、
予備校生の役を。
映画が斜陽になったせいかな、とも思ったけど、
それ以外にも、
酔客に絡まれて、失明寸前の怪我を負うなどの、
アクシデントのせいもあるようだ。


内容は、タイトル通りの、
馬鹿馬鹿しさ。


沖さんが、女湯の脱衣所にカメラを仕掛けて、
隠し撮りをするなどは、
今、毎日のようにニュースになっている盗撮犯罪の
原点を見ているよう。
昔から人のする事に、
そう変わりはないんだなぁ。


浜田さんが、
「自分は将来、犬と犬をかけあわせて、
 それを売って商売したい」みたいな事を言うのにも驚く。
こんな昔から、
ブリーダーみたいな発想があったんだな、って。
いや、私が知らないだけで、
そんな事、普通に行われていたんだろうか。


浜田さんの父親役の由利徹さんが、
田舎からアポなしでやって来る、
10分間くらい場面が、
可笑しくて可笑しくて、
あはははは~と、ずっと笑いっぱなし。


由利さんって何て凄いんだろう。
彼の存在感に、
この場面だけは、
沖さんも、浜田さんも、吹っ飛んじゃった感じ(笑)。


浜田さんの友達役の、
前野霜一郎さんというかたは、
この映画の6年後、
「政財界の黒幕」と言われた、
児玉誉士夫氏の家に
セスナで突っ込んで亡くなったと知って、
これまたビックリ。
世の中、知らない事がまだまだ沢山あり過ぎる。


評価 ★★★☆☆

nice!(66)  コメント(8)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画