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「江戸っ子祭」 [映画]

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〔1958年/日本〕


二代目将軍・秀忠のお世継ぎ・竹千代(川口浩)は、
お城での窮屈な生活に辟易する日々。


竹千代が、外の世界を見てみたいと言い出したため、
旗奉行・大久保彦左衛門(中村鴈治郎)は、
知り合いの魚屋・一心太助(長谷川一夫)に、
竹千代の身を預ける。


彦左衛門から、「竹千代は貧乏旗本の三男で変わり者」と聞かされた太助は、
町人の日常生活から、魚のさばき方まで
ビシビシ教え、
竹千代は次第に魚屋としての生活に慣れ親しんでゆく。


また竹千代は、近所の八百屋の娘・お豊(野添ひとみ)と
互いに仄かな恋心を抱くようになり、
お豊に片思いする大家の庄吉に、
喧嘩を吹っ掛けられたりもするようになる。


竹千代の浮世離れした様子を不審に思った太助は、
彦左衛門に詰め寄り、
彼が、将軍の跡取りだと知って驚く・・・。





威勢のいいタイトルとは裏腹に、
なんだか切ない物語。


というのも、
一心太助は、預かった竹千代の、
あまりに世間知らずな様子に、
最初は戸惑うけれども、
もともと素直で可愛い彼を次第に気に入り、
本当の弟のような気持ちを抱くようになるんだな。


竹千代も、太助を慕って、
鰻を手際よくさばけるようになったりして、
すっかり魚屋の小僧風情になってゆく。


でも、どんなに2人が心を通わせるようになっても、
所詮は身分違い。
竹千代は将軍家の跡取りで、
いつかはお城に帰らねばならぬ身。
二人の別れの場面は、
観ているこちらも辛い、見せ場であった。


とはいえ、そこに行き着くまでは、
何度も声をあげて笑う。
特に、竹千代の、
世間知らずで、何もできない様子が可笑しくて。


川口浩様の映画を観たのは久し振りだけど、
やっぱり素敵♪
将軍家の跡取りといえば、
いわば王子。
浩様の王子のお姿は、
それはそれは可愛く、美しく、
私の理想にピッタリだと再確認(馬鹿~(笑))。


それから、今更だけど、
長谷川一夫さんって上手いのねぇ。
男気のある一心太助の役がピッタリはまってて、
カッコよかった。
まだ若い浩様は、
長谷川さんの胸を借りてるって感じだったな。


野添ひとみさんも可愛い。
やっぱり彼女と浩様が並んでる姿はいい!
なんて素敵なカップルなんでしょう。


評価 ★★★★☆


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