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「繕い裁つ人」 [映画]

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〔2015年/日本〕


神戸にある「南洋裁店」は、
店主の南市江(中谷美紀)が、
祖母から引き継いだお店。


彼女のモットーは、
一生着たいと思える服作りで、
その為、仕事は全て手作業。


彼女の人気に目を付けた、
デパートの営業マン・藤井(三浦貴大)は、
店の拡大と、服の量産を提案し日参するも、
市江に全くその気がないため、
空振りに終わる日々。


しかし藤井は、
市江が祖母のデザインの踏襲ではなく、
自分のオリジナルのデザインで服を作りたいはずだと考え、
それを市江に伝える。
市江は彼の言葉に心動かされ・・・。





ブランド化には興味を示さず、
量産する事などまるで考えもせず、
一点物の服を丁寧に作り続ける、
中谷美紀さん演じる女性の仕立て屋さん・市江の物語。


彼女はその店を祖母から譲り受け、
祖母の意志をとても大切に思っている。
なぜか、母(祖母にとっては娘)には、
その気持ちは引き継がれず、
一つ飛び越えているのが面白い。


市江の使うミシンがまた、
古めかしい足踏みのもので、
すんごくいい雰囲気。
あんな風に、布を縫うペース全てを
自分で決められる足踏みミシンって、
実はとっても優れものなんじゃないかと思ったりして。


片桐はいりさんが、
市江の服を売る、雑貨屋さんを経営しているのだけれど、
ここで売られている雑貨も、
なんだか可愛いものばかりなうえに、
雰囲気があって、素敵。
本当にこんな店があったら行ってみたいな、と思う反面、
家にあまり物を置かない私は、
きっと商品を見て楽しむだけで、
買う事はないだろうなぁと、
店にとって、一番迷惑なお客になるのが分かっているので、
行かない方がいいんだろうとも思ったりして。


美味しそうな食べ物が、
二種類、何度も出てくる。


一つは、
市江が喫茶店で食べる、チーズケーキ。
彼女はそれを、
カットした物ではなく、
ホールのまま食べる。
小さいホールとはいえ、
全部食べれば結構な量だと思うのだけれど、
何度もそんな場面がある。


それから、市江の母が、
藤井にお茶菓子として出す、串団子。
実は藤井は団子はあまり好きではないようだけれど、
母はそれに気づかず、何度も出す(笑)。


雑貨と違って、
こちらは食べたい(笑)。
両方とも、とっても美味しそうで。
やっぱり私は食い気一筋かも(笑)。


評価 ★★★☆☆

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