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「ギターを持った渡り鳥」 [映画]

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〔1959年/日本〕


神戸から函館に流れてきた小林旭は、
ギター一本で流しを始める。


ナイトクラブで絡まれた小林は、
その喧嘩の腕っぷしを、
ヤクザの親分・金子信雄に見込まれ、
彼の手下となる。


街に娯楽センターの建設を目論む金子は、
住人の立ち退きに小林を向かわせるが、
そこで暮らすのは金子の実妹であったため、
その仕事から手を引くと金子に告げる。


そんな中、神戸からヤクザ者の宍戸錠がやって来た。
金子から、小林を引き合わされた宍戸は、
小林を、「どこかで見た顔だが、どうしても思い出せない」と
首を傾げる。


また、小林は、
美しい女・浅丘ルリ子と知り合う。
男らしい小林に、浅丘は好意を持つが、
彼女は金子の娘であった・・・。





小林旭が、「渡り鳥」というシリーズに出ていた事は
知ってはいたけれど、
観たのは初めて。


何でも“無国籍映画”と呼ばれていたそうで、
確かに、最初に馬で登場するシーンやBGMは
完全に西部劇。


古い日本の映画を観てきて、
そのような場面は他の作品でもあったけれど、
本作が一番最初だったんだろうか。
だから“無国籍映画”の代表みたいに言われるの?
ハッキリは分からない。


流れ者が地元のヤクザと対決するって、
それもよくある話だ。
ストーリーより、小林旭を観る映画なんだろうか。


小林旭扮する主人公の前職を知ってビックリ。
えー!そうだったんだ、って。
このシリーズ、
彼は流れてゆく先々で、
地元のヤクザと対決するんだろうか。
ただ、本当に申し訳ないけれど、
「悪名」シリーズのように、
全制覇しようとは思わないんだよなぁ。


なんでだろう。
「悪名」より前の作品だというのに。
やっぱり小林旭より、
勝新太郎の方が魅力があるという事か。


評価 ★★★☆☆

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「きいてほしいの、あたしのこと ウィン・ディキシーのいた夏」 [映画]

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〔2005年/アメリカ〕


10歳のアナソフィア・ロブは、
神父のお父さんの転勤で、フロリダの田舎町にやって来た。
お母さんは、彼女が3歳の時に出て行ったきりで、
顔も覚えていない。
お父さんはお母さんの事を、話したがらない。


アナソフィアが今一番欲しいのは友達。
でも、この町にはなかなか親しくなれそうな子がいない。
なんだかつまらない毎日。


そんなある日、彼女は、スーパーマーケットに入り込んで、
商品をめちゃくちゃにした犬と出会う。
その犬を庇い、とっさにスーパーの名前である“ウィン・ディキシー”と名付け、
家に連れて帰る。


けれど、お父さんは犬を飼う事に猛反対。
借りているトレーラーハウスは、
家主のB・J・ホッパーさんが、教会への寄付代わりに、
家賃をタダにしてくれたお家で、
ホッパーさんは犬が大嫌いなのだ。


「必ず飼い主を見つける」という約束で、
とりあえず、家に置いてもらえる事になったウィン・ディキシー。


その日から、アナソフィアの生活は、
少しずつ変わり始める。
ウィン・ディキシーは友達作りの名人で、
彼を介して、アナソフィアにも、友達ができ始めたのだ・・・。





アメリカでベストセラーとなった
児童文学の映画化だそうだ。
日本では劇場未公開らしい。


主人公のアナソフィア・ロブは、
一番最近では、「ソウル・サーファー」で、
綺麗になった姿を見ていたので、
この映画での、まだ幼い少女の姿に、
「おぉ!」といった気持ちになる。


大人は、6年くらい経っても、
容貌は大して変わらないけれど、
子供の6年って、本当に大きい。
エル・ファニングも出てくるけれど、
彼女も今や大変な美少女。
2人ともお年頃ね。


この映画の面白い所は、
アナソフィアにできる友達が、
子供とは限らない所。
ペットショップのお兄さんだったり、
図書館のおばさんだったり、
町の片隅でひっそりと暮らす、
盲目の黒人女性だったり。


そんな彼らから、
アナソフィアは、様々な事を学んでゆく。
自分は母に捨てられたけれども、
もっと悲しい思いをしている人も沢山いるのだと。
確かに、自分が一番可哀相だと思っていたら、
何も始まらないものね。


動物映画でいつも書くけれども、
ウィン・ディキシーがお利口で感心する。
場面場面の状況に合わせて、
ちゃんと相応しい演技をする。
こういうのを見ると、
犬がいる生活もいいなぁと思ってしまう。


評価 ★★★☆☆

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「31年目の夫婦げんか」 [映画]

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〔2013年/アメリカ〕


トミー・リー・ジョーンズとメリル・ストリープは、
結婚31年目。
2人の子供は独立し、
夫婦だけの生活。


夫婦仲は特別悪くはないが、
寝室は別々で、深い話しをする事もない。
ジョーンズはそんな生活に特に疑問を持っている様子はないが、
ストリープはストレスが溜まっている。


そんなある日、彼女は、
夫婦仲を回復させるカウンセリングがある事を知る。
遠く離れたメーン州で、
1週間カウンセラーから指導を受けるのだ。


ジョーンズに無断で、それに申し込んだストリープ。
ジョーンズは驚き、キャンセルを要求するが、
結局は渋々出掛ける事になる。


飛行機とレンタカーで、やっと目的地についた2人。
カウンセラー・スティーブ・カレルの家を訪ねると、
カレルは2人の話を一通り聞いたあと、
その日の課題を出す。
最初の夜の課題は、
「同じベッドに寝る事」だ。


なんとか実行した2人だったが、
翌日の課題は、もっと踏み込んだものとなり・・・。





トミー・リー・ジョーンズとメリル・ストリープの
エロシーンを見せられてもなぁ(笑)。


日本とアメリカって、やっぱり違うのね。
日本で、この映画くらいの夫婦の関係で、
カウンセリングを受けようなんて思う人は、
殆どいない気がする。
ジョーンズは、穏やかで、
浮気とか、暴力とか、経済DVとか、
そんな事は一つもない、
それなりに良い夫なわけだし。


ストリープの気持ちも分からなくはないけどね。
女は男が気付かない所で、
色々ストレスを溜めている生き物だものね。
男が能天気に暮らしている間にも。
まぁ、それでも、
2人でカウンセリングに行ったという人の話は聞かないなぁ。
(少なくとも、私の周囲では)
こんなものだと思って暮らしていくか、
それでも無理なら別れるかの、
どちらかであって。


で、このカウンセラーのスティーブ・カレルの
指導の内容ってのが、
殆ど肉体的な接触の事ばかりで(笑)。
しかも、言いにくい事をどんどん質問してくる。
彼がカウンセラーじゃなかったら、
何かのマニアかと思っちゃうくらい(笑)。


もっと他にも大切な事はないのか?
ストリープの不満だって、
そこだけじゃないはず。


このカウンセリングの料金というのが、
なんと4,000ドル!
スティーブ・カレル、ぼろ儲け(笑)。
トミー・リー・ジョーンズが目を剥いてたけど、
その気持ち分かるわ(笑)。


日本でも最近、雑誌なんかで、
年配のかた向けの性生活の特集が組まれているのをよく見るけど、
世の中が高齢化になってくると、
そういった問題も増えるという事か。
ただ、それ自体は悪い事じゃないけど、
この映画のように、生々しく見せつけられるのは、
ちょっと勘弁かなぁ。
私もエロネタは嫌いじゃないけど、
これは好みに合わん(笑)。


この映画、
倦怠期のカップルが一緒に観たら、
刺激になるどころか、
逆に余計に気まずくなるような気がするわ(笑)。


評価 ★★★☆☆

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「アパートメント・ゼロ」 [映画]

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〔1988年/アルゼンチン〕


アルゼンチンの首都・ブエノスアイレスで暮らすコリン・ファースは、
名画座を経営する孤独な青年。


彼の母は精神を病み入院中で、
その療養費の足しになればと、
アパートの同居人募集の広告を出す。


数人の応募者がいたが、
その中から一番感じの良さそうな青年・ハート・ボックナーを選び、
同居生活が始まる。


神経質なファースは、
噂好きなアパートの住人達とは相容れず、
付き合いは全く無かったが、
明るいボックナーはたちまち皆と打ち解け、
人気者になってゆく。
そんな彼に、ファースは苛立ちを感じるようになる。


その頃、アルゼンチンでは、
テロリストによる殺人事件が連続して起こり、
国民は戦々恐々としていた。


ある日のニュースで、
「犯人は市民に紛れて生活している」との
キャスターの言葉から、
アパートの住人たちは、
変わり者のファースが怪しいのではないかと疑いを深め、
彼の部屋をノックする・・・。





想像していたのと全然違ってた(笑)。
なんとなく、このタイトルから、
コリン・ファースの暮らすアパートに、
0号室という開かずの間があって、
そこに、とんでもない秘密が隠されているとか、
そんなお話しだと思っていたの。


0号室ってのは、
なんの事はない、
ファース自身が暮らす、普通のアパートのお部屋だった。


内容も、サスペンスっぽい雰囲気はするけれど、
特に犯人捜しという感じでもなく、
驚きはない。
不気味な空気は、ずっと漂ってはいるけれど。


それより、アパートの住人たちの方が怖い。
噂好きの彼らは、
基本は悪い人たちじゃないんだけど、
思い込んだら命懸け、
ファースをテロリストと決め付ける。
全員で彼の部屋に押し掛ける様子は、
集団心理の恐ろしさというか、そんなものを感じたな。


ファースは名画座を経営しているだけあって、
映画が大好き。
ハート・ボックナーが同居し始めてから、
彼と、映画のタイトル当てクイズをするようになるんだけど、
私も参加したくなった(笑)。
そういう遊び、大好き!


名画座の経営も羨ましい。
もしも私に有り余る資産があったら、
名画座を経営してみたい。
古いフィルムを買い付けたり、借用したり、
自分で好きに作品を選んでみたい。
おそらく一生叶わない夢だろうけれど。


それから、南米に行くのも夢の一つ。
もしも今後、
あと一度しか海外旅行に行けないと神様に言われたら、
南米を選ぶと思う。
だから、こういった映画を観ると、
その街並みに見入ってしまう。
こちらの夢は、いつか叶うといいな。


評価 ★★★☆☆

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「ラブ★コン」 [映画]

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〔2006年/日本〕


身長159センチの大谷敦士(小池徹平)は、「小さすぎる」と、
身長170センチの小泉リサ(藤澤恵麻)は、「大きすぎる」と、
それぞれフラれた過去があり、
それがトラウマとなっていた。


そんなコンプレックスを抱えた2人が、
入学した高校で同じクラスになる。
喧嘩が絶えない彼らは、
「デカ女!」、「チビ!」と互いに一歩も譲らないが、
傍からすると、それは漫才にしか見えない息の合いよう。
「オール阪神巨人」とあだ名されるまでになる。


息が合うのは会話だけではない。
仲間たちとカラオケに行った際、
2人とも、
誰も知らないミュージシャン・海坊主(寺島進)の大ファンだった事が分かり、
一緒にライブに行く事になる。


リサは、敦士に惹かれている自分に気付くが、
鈍感な敦士は、彼女の気持ちに気付かない。
夏祭りの夜、リサがありったけの勇気を振り絞って、
自分の気持ちを告白するが、
冗談言うなと笑われる始末。


そんな中、
クラスの副担任として、
舞竹(谷原章介)が赴任してくる。
ハンサムな舞竹に女の子たちは夢中になり、
リサも例外ではない。
敦士は、何となく面白くない気分の自分に気付く。
しかも舞竹は、敦士がキャプテンをするバスケ部の顧問になるという・・・。





可愛い~!
主人公を演じる藤澤恵麻の、
表情から、動きから、
全てが可愛くてたまらない。


背が高い事が悩みの彼女が、
自分より小さな小池徹平に惹かれていく様子が、
漫画チックだけど、
でも、とっても切なく描かれている。


映画全体も、ポップでカラフルでキュート。
藤澤恵麻のお部屋や、
クラスメイトたちと行く、行き付けのカフェの内装なんか、
本当に可愛くて、
私が高校生だったら、きっと参考にしていただろうなぁと
思わされる。
さすがにこの年になるとできないけど。
いいなぁ、若いって(笑)。


藤澤恵麻と小池徹平の会話も、
本当に漫才のようだ。
大阪が舞台で、
登場人物全員が大阪弁なのも、
雰囲気を盛り上げる原因かも。
谷原章介だけ、標準語でスカしてるけど(笑)。


脇を固める俳優さんたちも笑える。
特に、南海キャンディーズの静ちゃん。
彼女は藤澤の姉役で、
(背が伸びる家系らしい(笑))
いつも変なテレビ番組を見ている。
関西って、いつもあんな番組を放送してるんだろうか。
いいなぁ、面白そう。
ちなみに、その番組の司会の役はオール阪神巨人。


私はちびっ子だから、
逆にリサのように大きな女の子が羨ましいけど、
人はきっと無い物ねだりなのね。


男の子は女の子以上に、自分の身長が気になる所なんだろうけど、
そんな事、関係ないわ。
男は中身よ、中身!


評価 ★★★☆☆

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