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「パーティ★モンスター」 [映画]

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〔2003年/アメリカ〕


1990年代初め。
世はクラブ全盛期。


田舎でいじめられっ子だったマイケル・アリグ(マコーレー・カルキン)は、
刺激を求めてニューヨークにやって来る。


彼はクラブ・キッズのジェイムズ・セント・ジェイムズ(セス・グリーン)に近づき、
クラブで目立つための立ち居振る舞いを教わり、
夜な夜な繰り出す日々が始まる。
さらにクラブオーナー・ピーター・ガティエン(ディラン・マクダーモット)にも
可愛がられ、クラブを借り切って成功をおさめ
少しづつ世間の注目を集めるようになってゆく。


マイケルの考え出した奇抜な企画、
ドーナツ屋さんを大勢のクラブキッズで占拠したり、
トラックの荷台にキッズを詰め込んだりといったものが当たり、
彼は時代の寵児となり、
テレビ出演まで果たす。


しかし、成功に比例して、
麻薬の使用も過剰となっていった彼は、
次第に感覚がおかしくなる。
ボーイフレンドとの別れも、
過剰摂取に拍車をかけ、
ついには、クラブにも調査が入り、
彼は後戻りできない事をしでかしてしまう・・・。





あの、マコーレー・カルキン君がジャンキー役って、
そのまんまじゃん、と、最初は軽い気持ちで観ていたけれど、
これはシャレにならない。


彼が演じているマイケル・アリグという人は、
実在のカリスマクラブキッズだそうで、
このお話も、ほぼ実話なようだ。


とにかく、出てくる人間全部が、
ドラッグに溺れている。
日本の事は分からないけど、
アメリカのクラブのような場所は、
どうしてもドラッグの温床になりやすいのだろうか、
FBIまでが、マイケルのクラブを見張っている始末。


ジャンキーだからなのか、
元々そういう才能があったのか、
マイケルのファッションや企画は、
とても面白く感じた。
とにかく奇抜で、
よくそんな事が思い付くな、というような格好で現れる彼は、
やはりその時代の先駆者だったのだろう。


でも、流行ものが華やかに広がれば広がるほど、
しぼむのも、また早い。
ああいったものは、
おそらくそう長くは続かないだろうというのは、
観ていて分かる。


マイケルがそれを見越した上で行動しているならいいけれど、
それが永遠に続くかのように思っているとしたら、
廃れた時、辛いだろうなと。
マイケルが、今まで以上にドラッグに走った気持ちも、
その辺にあるのだろう。


ドラッグ中毒だと噂されるカルキン君に、
この役はとても合っているように思えた。
なぜ一世を風靡した子役は、
似たような運命を辿ってしまうんだろう。
この映画の彼の演技も決して下手ではないし、
ちゃんとしていれば、
もっともっと活躍できたと思うのに。
勿体ない話しだ。


評価 ★★★☆☆

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