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「AWAKE」 [映画]

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〔2020年/日本〕


幼い頃から将棋が大好きだった英一(吉沢亮)は、
棋士養成機関でプロを目指していた。
同じくプロを目指す陸(若葉竜也)とは、
子供の頃から、友人同士でもあり、ライバルでもある。


降格したら、養成機関を去らねばならないという
大一番で、
英一は、陸に破れ、
プロの道を諦める。


普通の大学生になった英一だが、
将棋以外の事は何も知らず、
友達の作り方も、会話の仕方も分からない。


孤独な日々の中、
ある日、父がしていた、
コンピュータ将棋に心が動き、
大学のAIサークルに入る。


プログラム開発にのめり込むようになった英一は、
最強の将棋ソフト「AWAKE」を開発。
プロとAWAKEが対決する事に。
そのプロが陸だと知った英一は・・・。





試写会で観た。


タイトルだけだと、
将棋の話とは誰も思わないような気がするけど、
これは、
将棋が本気で好きな、
2人の青年の物語。


子供の頃から、
切磋琢磨しながら、
将棋に打ち込んできた英一と陸だけれど、
陸に破れた英一が将棋を捨てる場面は辛い。


ずっとそれだけに賭けて生きてきたものを
失ってしまう事は、
人生そのものを捨てたような感覚で、
心の空洞は埋められない。


だから、英一がコンピュータ将棋の開発に目覚め、
また生き甲斐を見出した時は、
映画ながら、心底ホッとする。


人間vsコンピュータ。
それだけ聞いたら、
人間の方を応援してしまったかもしれないけど、
英一の、それまでの人生を見てきたものだから、
どうしてもコンピュータの方に肩入れしてしまう。
コンピュータの向こうに、
英一の顔が浮かぶ。


「AWAKE」は、
頭脳も凄いけど、
動作も凄い。
私はコンピュータ将棋というから、
人間の棋士が、
モニターに向かって、
普通にマウスで駒を動かすのだとばかり思っていたのだけれど、
全然違ってた。


「AWAKE」は、
カッコいいロボットで、
ちゃんと将棋盤の前に座って、
人間と対局する。


将棋盤の上にある駒を、
他の駒に触れる事なく、
器用に持ち上げて、
裏返したり、
動かしたり。
機械独特の音がまたいい。


実際の電王戦って、
本当にあんな感じなんだろうか。
それとも、映画的なフィクション?
私としては、
ロボットの方が面白いと思うので、
あえて調べはしないけれど。


評価 ★★★☆☆

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「大コメ騒動」 [映画]

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〔2020年/日本〕


1918年。富山。
17歳で、農家から漁村に嫁いできた
松浦いと(井上真央)も、
今は3人の子持ち。


村の女たちは、
真っ黒に日焼けしながら、
米俵を船へと運ぶ仕事をして、
家計を助けている。


それは、シベリアへの出兵により、
現地を米を送る為。
しかし、そのせいで、
米が不足し、
米屋は、不当に価格を吊り上げるばかり。


我慢の限界に達した女たちは、
「越中女房一揆」を決行し・・・。





試写会で観た。


上映前に舞台挨拶があったのだけれど、

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井上真央さん、
夏木マリさん、
室井滋さん、
鈴木砂羽さん、
左時枝さん、
柴田理恵さん
という、
なんとも魅力的な女優さんたちがご登壇。
撮影時のお話も弾み、
とても楽しい舞台挨拶でした。


この映画は、
実際、富山県で起こった
「越中女房一揆」を
モチーフにしているという事で、
途中で、
富山県の知事さんもご参加。


お土産に、
富山のお米「富富富(ふふふ)」を
いただきました。

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なんて嬉しい。
今あるお米がなくなったら、
早速、いただこうと思います。


映画は、といえば、
井上真央さんが、
とってもいい。


漁村の女房という役らしく、
真っ黒な、
お化粧っ気のない顔で、
すごく頑張ってる。


本来、
米どころであるはずの富山県が、
戦地へ米を送るせいで、
米の価格が上がり、
住人が飢えるなど、
あってはならない事で、
一揆が起こるのも、当然と言える。


なんだか、そういう事って、
現代にも当てはまる事がありそうで、
100年前の話じゃないか、と、
笑っているだけでは済まされない気がする。


それは、
格差社会、という事にも繋がる。
それから、
女の幸せは、
嫁いだ家の金次第、というのも、
感じられる。


シリアスだけど、コミカルで、
それでいて、
ちょっと考えさせられる映画だった。


評価 ★★★☆☆

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23区内全駅制覇・若松河田駅 [23区内全駅制覇]

【23区内全駅制覇・各駅編】


第27回目の掲載は、
 ・都営大江戸線
「若松河田駅」です。



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若松河田駅といえば、


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河田口を出てすぐのところにある、
小笠原伯爵邸。
Wikipediaによると、
この建物は1927年に建てられ、
戦後、アメリカに接収されたり、
返還されてからは、児童相談所として使われていたのだけれど、


一時は用途を失って、取り壊しも検討されたというのだから
恐ろしい。
こんな美しい建物を取り壊しって、
建物は、壊したら、
もう二度と元には戻らないというのに。


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今はレストランとして使われています。
ちょっと敷居が高くて、
まだお食事したことはないのでが、
いつか、入ってみたいです。



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若松河田のもう一つのイメージは、
大きな病院。
こちらは「国立国際医療センター」。
建物の裏には、国立感染症研究所があります。
ここで日々、新コロの研究がされているかと思うと、
頭が下がる思いです。


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もう一つは、「東京女子医科大学病院」。
ここに入院される
有名人の方も多いですね。


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区民センターとは思えないような、
素敵な建物。


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このセンターの辺りの、一万三千坪の土地に、
徳川綱吉が作った、
「犬御用屋敷」があったのですね。
お犬様が羨ましい(笑)。





若松河田といえば、
以前、ボロボロの古アパートが、
ある日突然取り壊されたと
書いた事があるのですが、
 ↓
https://aomikamica.blog.ss-blog.jp/2015-09-16
その跡地に出来たのが
このマンションです。
 ↓
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こういった新しい建物も、
決して嫌いではないのですが、
やっぱりあの古アパートは、
壊すには惜しかったと思います。


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イタリアンレストラン、「コリーナ・ピッコラ」さんで、
お食事。


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からすみとあさりのパスタ。
こちらのお店はとっても美味しいです。





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※今まで行った駅のリンク集です。
 ↓
https://aomikamica.blog.ss-blog.jp/2010-09-22-13

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※以下に、このカテゴリーの1回目に書いた文章を
 貼り付けておきます。


2018年の4月から12月まで、
「23区内全駅制覇」というカテゴリーで、
 ↓
https://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2010-09-22-12
路線ごとに、駅名表示板を並べて、
掲載していたのですが、
次は「2周目」という事で、
今度は各駅の周辺を、もう少しゆっくり歩いてみたいと思います。


条件は特にないのですが、
駅周辺の雰囲気や建物を見たり、
それから、お食事かお茶ができればいいな、
と思っています。

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「ばるぼら」 [映画]

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〔2020年/日本〕


人気作家・美倉洋介(稲垣吾郎)は、
ある日、新宿のガード下で、
薄汚い女(二階堂ふみ)を拾い、
家に連れて帰る。


自らを「ばるぼら」と名乗る女を
側に置いておくと、
美倉は創作意欲が湧き、
新たな小説が書ける。


美倉は、エロティックな幻想に悩まされるが、
そんな時も、
ばるぼらが必ずどこかから現れて、
彼を助けてくれる。
ばるぼらは、美倉にとって、
ミューズのような存在になってゆく。


やがて美倉は、
ばるぼらとの結婚を決意し、
彼女の母親に会いに行くが・・・。





先日は、剛の「ミッドナイトスワン」を観にいったけど、
 ↓
https://aomikamica.blog.ss-blog.jp/2020-12-05
今度は、ゴローちゃんの新作。
立て続けのSMAP。
嬉しい。


本作は、
手塚治虫さんの漫画を、
息子さんの、手塚眞さんが監督したという作品で、
奇妙な女「ばるぼら」に翻弄される
ゴローちゃんが、
痛々しくも、美しい。


誰かが、誰かに溺れる。
それは、
誰もが経験する、というわけではないだろう。
溺れることができた人が
幸せかどうかは、
一概には言えないけど、
どんな経験でも、
しないよりは、した方がいいんじゃないだろうか。


ゴローちゃんと二階堂ふみの
ラブシーンが、
結構、激しい。


二階堂ふみはいい。
必要とあらば、
ヌードも、ラブシーンも厭わない、
その潔さが好き。


裸になっても、
絶対体が見えないように、
不自然な角度でしか演技できないのなら、
この映画は成り立たない。
物凄く頑張ってる。


予備知識として、
ゴローちゃんが、
「異常性欲者」とあったので、
どのように異常なのか、
興味があったんだけど、
そこはちょっと物足りなかった。


そうなると、
原作にめっちゃ興味が湧いてくる。
その辺りを、
どう表現しているのか。


図書館に予約を入れたので、
読むのが楽しみだ。


評価 ★★★☆☆

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「また、あなたとブッククラブで」 [映画]

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〔2018年/アメリカ〕


ダイアン(ダイアン・キートン)、
ヴィヴィアン(ジェーン・フォンダ)、
シャロン(キャンディス・バーゲン)、
キャロル(メアリー・スティーンバージェン)は、
月に一度、読書会を開く、
仲良し4人組。


ダイアンは、夫と死別したばかり、
ヴィヴィアンは、高級ホテルを経営しながら、男は遊びと割り切り、
シャロンは、判事の仕事をするも、男性の方はご無沙汰、
キャロルは、最近、夫との性生活が無い事が不満。


ある日、4人は読書会で、
「フィフティ・シェイルズ・オブ・グレイ」を、
読むことになった。


あのベストセラーポルノを読むうちに、
まるで触発されるように、
少しずつ彼女たちの運命が変わってゆき・・・。





試写会で観た。


うわー、すごい!
こんな大女優の皆様が4人も揃うって、
なんて豪華な映画なんだろうと、
観る前から感激。


観終わってから、
色々調べていたら、
ジェーン・フォンダが82歳な事にビックリ。
昔のイメージしかないから、
そこまでいっているとは思わなかったし、
実際、めっちゃ若い。


他の皆様も、
全員70歳前後なんだけど、
そんな女性たちが、
あのエロ物語、
「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」
 ↓
https://aomikamica.blog.ss-blog.jp/2015-02-18
を読んで、
興奮して語り合うってのがいい。


そうだ、人はいくつになっても、
貪欲でいい。
彼女たちは、恋愛にもとても積極的だ。
「私は〇〇歳だから」なんて、
決して言ったりはしない。


私は特に、
ダイアン・キートンが、
飛行機で、アンディ・ガルシアと
出会う場面が好き。


キートンが飛行機の中で、
「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」を読んでいると、
アンディ・ガルシアが、
「何を読んでいるの?」と。
キートンは思わず、
「は、白鯨よ」と言うんだけど、
実はタイトルを見ていたガルシアが、
すごくウィットに富んだ返しを。
こういう時、
会話の上手な向こうの人はいいなぁと思う。


2人は恋愛関係に発展するんだけど、
ダイアン・キートンの2人の娘は、
彼女を完全にお婆さん扱いで、
わざわざアンディ・ガルシアの家まで
キートンを迎えに来て、
連れ帰ってしまう。


私は、大抵の映画では、
若い世代の方に肩入れして観てしまう
傾向が強いのだけれど、
この映画では、
完全にキートンの味方。
放っておいてあげなよ、
あなたたちのお母さんが、
恋愛して、
活力が湧くなら、それでいいじゃん、と。


この映画を観ているうちに、
3部作あるうちの、
1作目しか観ていない、
映画版、
「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」を、
全部観たくなる、
っていうか、観るぞ(笑)。


評価 ★★★☆☆

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