SSブログ

岸恵子さんのブックカバー [できごと]

bookcover.jpeg


今年の1月に、
若尾文子映画祭&市川崑映画祭で
何本か映画を観て、
スランプラリーに応募しました。
ただ、ずいぶん時間が経っているし、
そんな事はすっかり忘れていたのですが、


昨日、家に帰ったら、
岸恵子さんのブックカバーが届いていましたよ!


たしか、このプレゼント、2つの選択肢があって、
こちらを選んだ記憶があります。


もう1つがなんだったのか覚えていないので(笑)、
今、ネットで検索してみましたら、
若尾文子さんのチケットホルダーでした。
女優さんとしては、若尾さんに強く憧れる私ですが、
「チケットホルダー」という物の使い道が今一つ分からず、
ブックカバーの方を選んだんですね。


若尾さんのプレゼントは、
去年の11月にカレンダーをいただいているので、
それで満足しているという事もあります。
http://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2015-11-11


こんなに同じ人が何度も当選していいのだろうかと思うけど、
応募者が少なかったのでしょうね、きっと(笑)。


私は映画が大好きですが、
本も大好きなので、
活用していきたいと思います。
角川さん、どうもありがとうございました。

nice!(69)  コメント(8)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

「レヴェナント 蘇えりし者」 [映画]

revenant.jpg
〔2015年/アメリカ〕


1823年。アメリカ西部。
動物の毛皮を採るため狩りをしている男たちは、
先住民の攻撃を受け、
船を捨て、山道を逃げる。


ガイド役のグラス(レオナルド・ディカプリオ)は、
先住民の女性との間に生まれた息子・ホークと一緒に
行動していたが、
途中グラスがグリズリーに襲われ、
生死の境を彷徨うような大怪我を負ってしまう。


雪が降る中、グラスを運ぶのはとても無理。
隊長のヘンリーは、
グラスを置いていくしかなく、
ホークの他に2人の男、
フィッツジェラルド(トム・ハーディ)とブリジャーを
その場に残し、
グラスが死んだら埋葬してやることを厳命すると、
先に出発する。


ところが、グラスが死ぬのを待ちきれないフィッツジェラルドは、
まずホークを殺し、
グラスを生き埋めにする。
若いブリジャーは、フィッツジェラルドを非難するが、
言う事を聞くしかなかった。


しかしグラスは、
その強靭な生命力で回復し、
歩き始めた。
フィッツジェラルドへの復讐、
それだけを胸に・・・。





毎年、1月の私の誕生日が近付くと、
友人から電話があり、
「今、映画館にいるけれど、何にする?」と聞かれる。


友人は、私の誕生日のプレゼントに
ムビチケを4~5枚プレゼントしてくれるのために、
電話をくれるのです。
物欲があまり無い私の性格を
よーく知っている友人の、
この映画のプレゼントは、
本当にありがたく、嬉しく、まさに私にとってベストな品。


今年も数枚いただいたムビチケの中に、
この「レヴェナント」があって、
早く観たいと、ずっと楽しみにしてきたのだけれど、
この映画、156分と長いうえに、
予告のイメージでは大変に疲れそうな内容。
体調を万全に整えてから、と思っているうちに、
今になってしまった。


でも、公開から少し遅れて劇場に行くというのも
いいものだなと実感。
お客さんはほんの数人で、
特に私の周囲には誰もおらず、
貸し切りみたいで、気持ち良かった。
これからも、公開直後は避けようかとも思うけど、
無理かなぁ。
すぐに観たくなっちゃうしね(笑)。


この映画は、
愛するプリオがアカデミー賞主演男優賞を取った
記念の映画でもあるし、
あの瞬間は大喜びしたものだけれど、
http://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2016-02-29
やはり賞を取るだけの事はある、
プリオの命がけの演技に驚く内容だった。


これを、壮絶な復讐の物語とする向きもあるけど、
それより、
壮絶な旅の物語と言った方がよいくらい、
とにかくプリオが、
あらゆる困難を乗り越えながら、雪の中を歩く歩く。


生きるって、本当はこういう事なんだと実感する。
当たり前だけど、
肉はパックには入っておらず、
魚は切り身にはなっていない。
口の周り血だらけにしながら、
食べ物を喰らうその様子に、
「生」という言葉が浮かぶ。


とても長い映画だけど、
全く飽きない。
この単純なストーリーを
よくここまで仕上げたと感心する。
とにかくワイルドで、
開拓時代の冬のアメリカを疑似体感できた感じで、
家に帰ってからも、
体から余韻が抜けなかった。


評価 ★★★★☆

nice!(68)  コメント(8)  トラックバック(1) 
共通テーマ:映画

「ペレ 伝説の誕生」 [映画]

peledensetsunotanjo.jpg
〔2016年/アメリカ〕


ブラジルの貧民街に住むエドソンは、
いつも友人たちとサッカーに興じる可愛い少年。


1950年。
地元ブラジルで開催されたW杯は、
大人も子供も大興奮でラジオを聞き入るが、
決勝で敗れ、人々の落胆はハンパない。


エドソンはいつかサッカー選手となって
ブラジルを優勝させたいという夢を持つようになる。
彼の才能に目をつけたスカウトマンの誘いで、
1956年、サントスFCに入団。
このとき、まだ15歳。


しかし、自分の今までのプレーを忘れろという指導に
難しさを感じた彼は、
荷物をまとめ、
故郷に帰ろうとする・・・。





試写会で観た。


初めて映画会社の試写室という所で映画を観た。
座席数が少なく、
椅子が大きく、
前後の幅が広いので、後ろの席の人から蹴られることもなく、
手でビニールを揉み続けながら映画を観る人もいない。
快適でした。
当選させていただけた事を感謝しています。


この映画は、
サッカーの神様のような存在、
ブラジルのペレの少年時代から、
わずか17歳で、W杯でブラジルを優勝に導くまでを描いた、
伝記映画。


元々、私自身が南米に大変な興味を持っていること、
そして、ブラジルに限らず、
世界各国の貧民街に心惹かれる事などから、
とても興味深く観た。


ペレという人を称える映画なので、
美化はしていると思うけれど、
彼の両親が素晴らしい。
父は元サッカー選手だが、
怪我で引退し、今は病院の掃除夫。
温厚で、声を荒げる事など決してない。


母も真面目で真っ当、
時に優しく、時に厳しく、
子供の躾にあたる。
とても素敵な女性だ。


映画って面白いな。
例えば「シティ・オブ・ゴッド」と、この映画とでは、
同じファベーラでも、
まるで違った場所に思える。
どちらが本当なのか、と思うけど、
どちらも間違ってはいないのだろう。
描くテーマによって、強調する部分も変わる。


私はペレという人の事も、
サッカーについても、詳しくはないのだけれど、
ブラジルのサッカーが、
元々、ジンガという武芸を取り入れた形のものだという事を知って、
とても面白く感じた。


それが1950年のW杯で敗れたとき、
「犯人探し」として、
ジンガは古い、これからは欧米のサッカーを真似なければ、
という事になり、
ジンガは禁止という流れに。


いやいや、
敗れたのはたまたまその時の運であって、
ジンガは関係ないでしょ、と、
今となっては思うけど、
その時のブラジルはもう必死。


ペレもジンガ禁止で苦しむけれど、
ポスターにも書かれているように、
初めてのW杯で窮地に追い込まれたとき、
「禁じられた切り札」を!


彼が決勝のスウェーデン戦で
初ゴールした時は、
私も立ち上がって「やった!」と叫びたくなった(笑)。


評価 ★★★☆☆

nice!(60)  コメント(8)  トラックバック(1) 
共通テーマ:映画

「忘れえぬ慕情」 [映画]

wasureenubojo.jpg
〔1956年/日本・フランス〕


フランスから長崎の造船所に赴任してきた
マルサック(ジャン・マレー)は、
呉服屋の娘・乃里子(岸惠子)と恋に落ちる。


マルサックは、
乃里子のフランス語の教師・リッテル(ゲルト・フルーベ)の
家に居を移す。
リッテルは大の親日家で、妻は乃里子の親友。
マルサックも日本の生活に馴染んでゆく。


ところが、ある日、
マルサックの昔の恋人・フランソワーズが、
長崎にやって来る。
乃里子を愛しつつも、
積極的なフランソワーズの誘いに抗いきれないマルサック。


乃里子の妹・冴子(野添ひとみ)の結婚式より、
フランソワーズとの逢い引きを選んだマルサックに、
乃里子は彼との別れを決意する。


そんな中、
長崎を巨大台風が襲った。
乃里子の身を案じたマルサックは、
フランソワーズが止めるのも聞かず、
彼女の家に行くのだが・・・。





岸恵子さんが、
フランス人の映画監督・イブ・シャンピと
結婚していたというのは、
有名な話だけれど、
これは、その2人が出会うきっかけとなった映画なのだそうだ。


小津安二郎監督は、
「日本の男がだらしないから、
フランス男なんかに彼女を持っていかれるんだ」と、
怒っておられたという。
小津監督の「東京暮色」の、あの妹役は、
岸さんをイメージして書かれた作品との事で、
それが事実なら、
怒りたくなる気持ちも、分からなくはない。
岸さんの「東京暮色」、観てみたかったな。


で、この映画。


日本人の今の恋人と、
フランス人の昔の恋人との間で揺れる男という、
まぁ、ストーリーは平凡。


危ない雰囲気は、マルサックが、
長崎から大阪へ出張する日の夜から始まる。


マルサックを駅に見送りに来た岸さん扮する乃里子だけど、
キスしようとしたマルサックを、
人が見ているからと避ける乃里子。
どうやら、2人は肉体的な接触は皆無らしい。


ところが、電車に乗ると、
彼の出張を知っていたフランソワーズが、
「来ちゃった♪ てへ♪」みたいに乗っていて、
何度もキスを。
これじゃ乃里子の分が悪いわ(笑)。


まぁ、それは仕方のない事。
1956年当時、
日本で、男女が人前でキスするなど
考えられなかったでしょうし、
乃里子は奥ゆかしい呉服屋の娘。
フランス女の情熱には勝てっこないものね。


結局、マルサックとフランソワーズは、
出張がえりの広島に泊まるんだけど、
乃里子は、あるルートから
その事をとっくに知っていて、
戻って来て、何事もなかったように振る舞うマルサックが
なんだか滑稽で。


あんな狭い町で、
バレないとでも思っていたのかしら(笑)。


そしてクライマックスの台風のシーンへ。
この映画は原題が、
「Typhoon over Nagasaki」というくらい
台風の場面が重要。


とにかく凄い暴風雨で、
家がバタバタ倒れてゆく。
そんな中、再会するマルサックと乃里子。
一度はフランソワーズに負けたと思ったけど、
やっぱり最後は乃里子の勝ち?と思ったわ。
その後の事は書かないけど。


台風以外にも、
小さな地震があって、
フランス人が怯えるシーンがある。
やっぱり日本は、災害の多い国というイメージが
昔からあるのだろうか。


評価 ★★★☆☆

nice!(63)  コメント(6)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

「ヘイル、シーザー!」 [映画]

hailcaesar.jpg
〔2016年/アメリカ〕


1950年代。ハリウッド黄金期。
あるスタジオでは、
歴史劇のスペクタクル巨編「ヘイル、シーザー!」の
撮影が行われていた。


ところが、主役のウィットロック(ジョージ・クルーニー)が
何者かに誘拐されてしまう。
事が重大にならないうちに、
ウィットロックを救出しなければならないと、
スタジオは、「何でも屋」のエディ(ジョシュ・ブローリン)に
解決を依頼する。


一方、別のスタジオでは、
西部劇の若手スター・ボビー(アルデン・エーレンライク)が
シリアスドラマに初挑戦していたが、
アクションでは光るボビーも、
セリフを話せばただの大根。
どんなに演技指導してもまるで使えない。


また、人気女優・ディアナ(スカーレット・ヨハンソン)は、
その奔放な私生活から、
妊娠している。
スタジオは生まれた子供をディアナの養子ということにして、
世間に発表しようと画策する。


またまた、別のスタジオでは、
ミュージカルスター・バート(チャニング・テイタム)が、
新作ミュージカルの撮影中・・・。





50年代のハリウッドの内幕が観られると思って
期待していたけれど、
思ったほど凄くはなかった(笑)。


大御所スター・ジョージ・クルーニーが誘拐されるという
エピソードがメインだけれど、
私には、それが一番面白くなくて(笑)。


50年代のハリウッドは、
共産主義だとの疑いをかけられた
監督や俳優が、
赤狩りのような形で迫害されていったというのは
知っていたけれど、
この誘拐犯たちも、そのような思想の持主らしく。


ただ、当時の空気が分からないので、
それをコメディにされても、
今一つ、理解ができない。


それなら、他のエピソードの方がずっと面白い。
セリフがバシッと決まらず、
何度もNGを出す、西部劇の若手スター。
監督役のレイフ・ファインズの苛立ちが
こちらまで伝わってくるようだ(笑)。
このような事って、
時代に関係なく、普遍にあるんだろうなぁ。
この先、アクションスターのシリアスドラマを観たら、
「こやつは大丈夫か?」と思ってしまいそう(笑)。


スカーレット・ヨハンソンの場面は物足りない。
奔放な女優を描くなら、
もっともっと大げさなくらいでいいのに。
例えば、ジュディ・ガーランドの私生活を
そのまま映像化したような。
どうせコメディなんだから、
それくらいしても問題ないと思うんだけど(笑)。


チャニング・テイタムのミュージカル映画の撮影場面が
一番好き。
その場面を観ながら、
そう言えば、こういったタイプのミュージカル映画って、
最近ないなぁ、と思った。
今度また、その手の映画のソフトを借りて、
観てみようと思う。


全体的には、
こんなもんか、という感じ(笑)。


評価 ★★★☆☆

nice!(57)  コメント(6)  トラックバック(6) 
共通テーマ:映画