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「負ケラレマセン勝ツマデハ」 [映画]

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〔1958年/日本〕


オート三輪の幌を取り換える零細企業を
経営している森繁久彌の、
目下の悩みは、税金の支払い。


昨年、病気をして売り上げが少なかったにも関わらず、
税務署からは税金の督促が届き、
さらに、森繁が競輪に行っている隙に、
税務署員の小林桂樹が、
家にある家財道具一切合財に、
差し押さえの赤紙を貼っていった。


森繁の妻・望月優子は、
妹の淡島千景が経営する寿司屋に、
小林がツケを溜めている事に目を付け、
淡島に、色仕掛けで、
税金を逃れる方法を聞き出せと頼む。


一夜を共にした小林から、
税務のからくりを聞き出した淡島だが、
淡島に惚れている小林は、
彼女の目的がそこにあった事を知り大ショック。


いよいよ強制執行の日がやって来るが・・・。





森繁久彌が経営する零細企業と、
税務署とのバトルがテーマなので、
仕方ないのだけれど、
とにかく登場人物たちの会話が、
税金の事ばかり。


人が日々暮らしていく上で、
こんなに税金の話ばかりするか?っていうくらい。
まるぜ税金の為に生きてるみたい(笑)。


森繁さん一家が、
税務署対策として、
ノートに受け答えの問答集を作っておく場面が
印象的。


緊張するような話し合いの場に臨む時、
相手の言葉を想定して、
「相手がこう言ったら、こう返そう」みたいなのって、
多くの方に経験がある気がする。
悪い場合だけでなく、
例えば、初めて好きな人に電話をする時とか。
もちろん、ノートまでは作らないだろうけど(笑)。


森繁さんの持病(?)に、
しゃっくりが止まらない、というのがあって、
何か緊張すると、すぐにそれが始まる。
そして、止めるために、
なぜか風呂に入るんだけど、
「なぜそんな所に風呂が?」と思うような、
風呂場らしくない所にあって、
家族全員が肩にお湯をかけてやったりする。
変わった映画だ。


これは森繁さんを観たくて行ったわけではなく、
野添ひとみさんが出ているから、
前から観に行こうと決めていた映画。


野添さんは森繁さんの娘の役で、
まだとっても若くて、
なんと、ローラースケートで、
その辺をグルグル回ったりして、
本当に可愛い。


税金は、
勿論払わなければならないし、
滞納した事など一度もないけれど、
脱税している輩がいるかと思うと、
やっぱりムカつくよね。
マイナンバーくらいで、
それが完全になくなるなんて、
有り得ない話だと思うんだけど、
どうなんでしょ。


評価 ★★★☆☆

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