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「もず」 [映画]

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〔1961年/日本〕


新橋の小料理屋で働く淡島千景の所に、
娘の有馬稲子が訪ねて来る。
淡島と有馬は、実の親子だというのに、
会うのは20年ぶり。


有馬は、故郷の松山で結婚生活に敗れ、
東京で美容師として働きたいから、
淡島と一緒に暮らすために上京してきたのだ。
しかし、パトロンとイチャつく淡島を見て嫌気が差した彼女は、
一人、住み込みの美容院で暮らす事にする。


しかし、淡島が病気で倒れた事をきっかけに、
同居を始めた有馬。
そんなある日、
親子ほど年の離れた男との見合いを有馬が受けたため、
淡島の機嫌が悪くなり、
また、母娘の仲は険悪になってしまう。


上手くいかない2人は疲れ果て、
有馬は松山に帰る決意をするが、
そんな中、淡島が再び倒れ、
病院に担ぎ込まれる・・・。





たとえ実の母と娘であろうと、
気の合わない2人が一緒に暮らすのは、
やっぱり無理があるんじゃないかと
思わされる映画。


親子にしろ、夫婦にしろ、
争いが絶えない2人って、
なぜそうなってしまうのか、
きっかけは何なのかと、
いつも思っていたので、
この映画の2人の言い争いを興味深く観てしまう。


何というかもう、
会話が噛み合っていないのよね。
「どうせ私なんか」などと、
議論より、感情が優先になっているし、
「私の事、くたばればいいと思ってるんでしょ」なんて、
相手が言ってもいない事を、
勝手に決め付けて言ったりもする。
それじゃ、喧嘩になるし、解決もしないわ。


ただ、この映画の場合、
私は娘の方の考えに近いかなぁ。


母は、娘の生活に干渉しすぎて、
あれこれ口を出すのが、
私が観ていても、煩わしくてたまらない。
元々、離れて暮らしていた事を思えば、
それほど娘の行動を気にする事はないのにと思うのだけれど、
そうはできないらしい。


しかも娘はバツイチよ。
男友達が部屋に来ようが、
見合いをしようが、
好きにさせてやれって。
10代の生娘じゃあるまいし(笑)。


タイトルの「もず」ってどういう意味なんだろう。
私が見逃したのかもしれないけど、
そのヒントになるような場面には
気付かなかった。


評価 ★★★☆☆

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