SSブログ

「ミケランジェロ・プロジェクト」 [映画]

Michelangeloproject.jpg
〔2015年/アメリカ〕


第二次世界大戦末期。
ヒトラーは、世界の名画や彫刻を
蒐集する事に執心し、
略奪を繰り返していた。


ハーバード大学のストークス(ジョージ・クルーニー)は、
その事に危機感を募らせ、
時の大統領・ルーズベルトに、
美術品奪還を認めさせる。


ストークスは、奪還実行部隊「モニュメンツ・メン」を結成。
7人の美術エキスパートを集める。
ただし、この7人、
美術はプロでも、戦争は素人。


そんな彼らが、
戦場で美術品を取り戻す事ができるのか・・・。





この映画とは直接関係ない話だけれど、


先日、パリで起きたテロのニュースをテレビで観ていて、
パリの地図の中にルーブル美術館の名前が見えた時、
「もしも、ここをテロリストが攻撃したら、
人類にとって、どれだけの損失になるだろう」と思った。


人々が争うという事は、
人命が失われる損失は当然として、
それ以外に、
永遠に残しておきたい美術品や、
美しい建造物など、
大切な物全てが失われる事なのだと、
あらためて思う。


もちろん、それは、
テロの後、フランスに空爆された
シリアの側も、同じ事が言えるだろう。
何故、世界はこんな風になってしまっているのか。
地球上から戦争が無くなる日は、
永遠に来ないのか。


で、この映画は、
ヒトラーが略奪した美術品を
取り返すために組まれたプロジェクトの活躍を描いた物語。


冒頭、「実話です」みたいなテロップが出るので、
ある程度、真実なのだろうけれど、
多少の脚色もされているらしい。


ナチスが数々の美術品を
火炎放射器で燃やすシーンにショック。
ヒトラーは自分の死後、
それらを破壊せよとの、「ネロ作戦」という命令が
発令していたのいうのだから、
恐ろしい。


しかし、ウィキペディアによると、
彼の部下は「ネロ作戦」を実行せず、
美術品を保護していたそうで、ホッとする。
人として普通の感覚があったら、
貴重な美術品を破壊するなんて、
躊躇するに決まってるものね。


ジョージ・クルーニーとマット・デイモンと、
それから、何人かの集団とくると、
自然に、
「オーシャンズ11」を思い出す。
クルーニーがリーダー格な感じも同じだし。


マット・デイモンが、
地雷に乗ってしまった場面が、
興味深かった。


登場人物が地雷で亡くなる映画は、
今まで何本か観てきたけれど、
いつも、「私が考えるあの方法で助からないものか」と思ってきた。


この映画では、
その、「私が考える方法」を実践してくれる。
自分の考えが、
あながち間違っていたわけではなかった事に
少し嬉しくなる。
もちろん、それが必ずしも成功するわけではないんだろうけれど。


評価 ★★★☆☆

nice!(63)  コメント(6)  トラックバック(1) 
共通テーマ:映画