「こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 勝どき橋を封鎖せよ！」

〔2011年/日本〕


葛飾区の亀有公園前派出所に勤務する
両津勘吉（香取慎吾）。
型破りな性格の彼に、
今日も周囲の人々は振り回されっぱなし。


そんな中、街に旅芸人一座がやって来た。
座長の桃子（深田恭子）は、
勘吉が小学生の頃にも、この街で興行をした事があり、
勘吉の初恋の相手でもある。


すっかり美しくなった桃子に勘吉は舞い上がるが、
結婚をせずに産んだ小学生の娘・ユイがおり、
地元の小学校に一ヶ月だけ通うと言う。


ユイは、桃子の旅回りのせいで、
友達を作るのが苦手な子であったが、
警察庁長官の孫娘と親しくなり、
放課後も遊ぶようになる。


そんなある日、夜になってもユイが家に帰って来ず、
桃子が探し回っているところに、
警察に、身代金要求の電話が入った。
なんとユイは、長官の孫娘と間違えられて
誘拐されてしまったのだ・・・。





「こち亀」大好き。
新刊が出るとついつい買ってしまい、
全巻揃っている、私の本棚(笑)。


嫌な事があった日でも、
両ちゃんの元気な姿を見ると、
こちらまで元気になれるし、
作者の秋本治さんの、
あらゆる方面の知識も凄くて、
ずいぶん勉強させてもらっている気がする。


「こち亀」が好きなあまり、
映像化されたものには、
絶対に近づかないようにと、今まできた。
自分の中の両ちゃんのイメージが確立されているので、
それを壊したくはなく、
声や喋り方が固定されるのが嫌だった。


けれど、先週の日曜日、
テレビで本作が放映されると知った時、
なぜかふと、「観てみようかな」という気持ちになった。
SMAPが好きという事もあるし、
どんなものか、興味が湧いたというのもある。


思ったより、悪くなかった。
慎吾は両ちゃんを演じるには、
ちょっと背が高すぎる気がするけど、
それなりに演じていたと思うし、
香里奈の麗子も、
速水もこみちの中川も、
全く違和感なく、イメージに合っているではないか。


ストーリーもそれなりだ。
2時間ドラマのようだといえば、それまでだけど、
飽きる事なく、最後まで楽しめる。


両ちゃんが旅芸人の一座に混じって、
舞台に立ち、
部長の物真似をするシーンなど、
漫画でもありそうで、笑える。


両ちゃんが桃子との結婚を夢見て、
両親にそれを告げた場面も爆笑。
「連れ子がいる」と言った両ちゃんに、
両親が反対するかと思いきや、
大喜びで、
「お前の血を引いていない孫なんて最高！」だと(笑)。


この手の映画にしては、
ネットでの評価が意外と高いのも、
慎吾ファンがやみくもに点数を上げているわけじゃなかったのだと
今なら分かる。
馬鹿にしないで、観て良かった。


評価　★★★☆☆