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「泥棒番付」 [映画]

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〔1966年/日本〕


「俺の泥棒としての実力を番付するなら、差し詰め横綱」
そう自負する佐渡八(勝新太郎)は、
幕末の混乱期に大阪界隈を荒らし回っていた。


新選組の池田屋の騒動で、
世間が大騒ぎしている中、
渡し船で次の場所へ向かった佐渡八は、
船着き場で警戒網に引っかかっり、
与力・田中松次郎(内田朝雄)にしょっぴかれてしまう。


ところが、田中から佐渡八へ、不思議な申し出がされる。
同じ牢に入っている若者・清七(青山良彦)と一緒に、
改心してうどん屋でも経営しろ、と言うのだ。


言われた通り、
京都で店を出した佐渡八と清七。
経営も軌道に乗り始めた頃、
今度は田中から言われて来たという、
若い女・お慶(小林哲子)が加わり、
三人体制となる。


田中の目的は何なのか・・・。





勝新太郎演じる大泥棒。
彼の魅力的なキャラクターもあって、
泥棒といっても、全く憎めず、
むしろ「頑張れ」と言いたくなるような作り。


ラスト近く、
大量の小判を盗んだ佐渡八がとった行動は圧巻で、
「ひゃ~」と独り言言いながら、
真剣に観ちゃったよ(笑)。


それから、泥棒稼業だけでなく、
切ないような三角関係がある。


佐渡八と清七とお慶。
佐渡八は、秘かにお慶を愛するようになるのだけれど、
自分より清七の方が彼女に相応しいと思い、
その気持ちを押し隠す。


隠すどころか、
お慶に手を出そうとしない清七に、
「俺が夜、一人で店に出ている間、お前は何をしてるんだ!?」と
発破をかける始末。


その後、お慶の気持ちは佐渡八にある事が分かるのだけれど、
彼女の恋情を聞いて、
きわどい所までいっても、
一線を越える事はなかった佐渡八。
うーん、勿体ないような、それで良かったような(笑)。


佐渡八には、「ふくみ針」という、
口の中に入れた針を、敵に向けて吹き出す技(?)があるのだけれど、
あれって、現実に可能なのだろうか(笑)。


鈍くさい私だったら、
針を自分の口の中に突き刺すか、
下手したら飲み込んじゃって、
大変な事になる気がするんだけど(笑)。


評価 ★★★☆☆

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