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「黒木太郎の愛と冒険」 [映画]

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〔1977年/日本〕


定時制高校に通う銃一とその友人・公一と勉は、
いつか映画を撮りたいと考えている。
勉の叔父の黒木一郎(田中邦衛)は、
スタントマンをする中年男で、
一風変わった気質の持ち主。


黒木の妻・牧子(倍賞美津子)は元女優、
母加津江(清川虹子)は大変な女傑、
黒木の友人・ゴメさんは借金の取り立て屋、
そしてゴメさんの紹介で、
銃一は「大人のおもちゃ屋」を経営する菊松(財津一郎)の
2階に住んでいる。


ゴメさんは気が弱く、借金の取り立てには、
酒を飲まずには出掛けられない。
しかしそれが祟って、あっけなく死んでしまい、
黒木と銃一で、遺骨を娘・吹雪(杉本美樹)の家に届ける事に。


吹雪の家に行くと、彼女と夫は何やら困り果てている様子。
2階に下宿させている女教師・君島(緑魔子)が、
猫を20匹も飼っていて、
退去を勧告しても、権利ばかり主張して居座っているのだ。
黒木は君島を改心させるのに、一役買う事に。


また、勉の従妹で中学生の和美が、
ソープランドの寮に入り浸って帰ってこない。
このままではヤクザにソープ嬢にさせられてしまう。
寮に乗り込んだ黒木たちは・・・。





どう書いたらいいのか、
何かのメッセージがあって作られたようにも感じられるし、
意外と何も考えていないようも思えるし、
コメディっぽく作られてはいるけど、
私には少し難しい。


田中邦衛が演じる主人公・黒木太郎は、
最初からやってくれる。
自分が運転するジープのボンネットいっぱいに、
日の丸を描いて、
わざとアメリカ大使館やロシア大使館を前を回ったりする。


警察は不審車として彼を追いかけるけど、
捕まった時、
「日本人が国旗を描いて何が悪い」と言う。
私も観ながらそれを思っていたので、
「そうなのよね、何が駄目なんだろう。
アメリカで星条旗を描いたら追いかけられるのかしら」なんて、
つまらない事を考えてしまう。


勉の父(三國連太郎)が墓地で割腹自殺する場面もある。
やっぱり私にはよく分からない。


緑魔子演じる女教師の部屋が強烈。
一軒家の2階の狭い部屋に20匹もの猫がひしめいていて、
ノミだらけ。
見ているこちらまで痒くなってくる(笑)。
あんな劣悪な環境では、猫を可愛がっているんだか、
虐待しているんだか、って感じで。
部屋に入った黒木も、体を掻きっぱなし(笑)。


ソープランドに売られそうになった和美を救出するも、
「私は家も学校も嫌い。
自分の体で金を稼いで、何がいけないの!?」と言われ、
言葉に窮する大人たち。
子供の質問って、時に怖い。
そう聞かれたら、大人はどう答えればいいんだろう。


評価 ★★★☆☆

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