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「青春の風」 [映画]

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〔1968年/日本〕


神戸の短大を出た吉永小百合は、
故郷の小豆島に帰るが、神戸に戻りたくて仕方がない。
そこに、父の知人のアメリカ人・E・H・エリックとイーデス・ハンソン夫妻が、
神戸でハウスキーパーを募集している事を知り、
渡りに船とばかりに、自分が働く事にする。


神戸には短大時代の仲良しの和泉雅子がおり、
再会を喜んでカフェでお茶していた所に、
やって来たのが、和泉の兄・浜田光夫。


浜田が美しい女を連れているのを見て、
吉永はなんとなく面白くない表情。
以前から浜田は吉永に惚れていると公言し、
吉永も彼を、憎からず思っていたというのに。


そんな中、もう1人の仲良し・山本陽子が、
四国から家出してきた。
親に無理矢理見合いさせられそうで、
逃げ出してきたと言うのだ・・・。





いやはや、吉永小百合さんの、
「他人を小馬鹿にしてる?」と言いたくなるような
物言いに驚く内容(笑)。
ある意味、トンデモ映画かも。
まぁ、それは吉永さんのせいではなく、
原作もしくは脚本のせいなんだろうけど。


一番ビックリなのは、
会社をクビになりそうだと焦る浜田光夫さんに、
「早く起きて、満員電車に揺られて、上司にペコペコして、他人に頭下げてetc・・・」と
すんごい早口でまくし立てて、
会社を辞めろと言う場面。
もしかして、サラリーマンに喧嘩売ってる?(笑)


和泉雅子さんに、浜田さんの悪口を何度も言っちゃうのも凄い。
駄目男だの、冴えないだのって。
しかし、仮にも浜田さんは和泉さんの実の兄。
たとえそれが事実としても、
自分の家族の事をそんな風に言われたら、
誰だって、いい気持ちはしないだろう。
観ているこちらも、なんだかなぁという気持ちになる。


吉永さんはハウスキーパーとして雇われたというのに、
外に遊びに出掛けてばかりで、
いつお仕事をしているのか不思議(笑)。
さらに、和泉さんを勝手に家に上げたり、
父の知人を泊めたり、
こんなハウスキーパー嫌だ(笑)。


つまらない事だけど、
冒頭の喫茶店で、
食器が汚れているのも気になる。
別に私は潔癖症ではないし、
日常生活なら、あれくらい普通だと思うけど、
これは映画だからね。
誰も気付かなかったのかな、と。


吉永さんたちが、
四国を旅する場面は、ちょっと羨ましい。
私は四国にとっても行ってみたいんだ。
巡礼の真似事もしてみたい。
いつになったら行けるのか、って感じだけど(笑)。


こんな内容だけど、
出演陣はとっても豪華。
小沢栄太郎さん、藤竜也さん、
川地民夫さん、殿山泰司さん
杉良太郎さん、川口恒さんなどなどが、
チョイ役で次々出てくる。


吉永さんと、
ハウスキーパー先の幼い息子との交流はとってもいい。
10歳ほどのその男の子は、
吉永さんに懐いて、将棋を教わったりする。
この映画の一番の重要人物は、
この男の子かも(笑)。


評価 ★★★☆☆

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