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「スプーン一杯の幸せ」 [映画]

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〔1975年/日本〕


高校2年生の梅村乃里子(桜田淳子)は、
友人たちとの茶会の席で、
自分たちの写真を勝手に撮った男に憤る。


数日後、学校にやって来た
新任教師の顔を見て、
乃里子たちは驚く。
その男・福島清彦(黒沢年男)こそが、
あのカメラマンだったのだ。


バドミントン部のキャプテンである乃里子は、
福島にコーチを頼む。
そんなこんなしているうちに、
乃里子は、福島に惹かれてゆく。


一方、福島は、
偶然出会った、乃里子の母・千絵(浜木綿子)に惹かれ、
結婚を申し込む。
それを知った乃里子はショックを受け・・・。





いやー、健全健全。
登場人物の誰も彼もが健全で、
素晴らしいですな(笑)。


なにせ、主人公は、
公開当時、超アイドルだったと思われる、
桜田淳子だというのに、
「JKか、ぐへへへ」なんて輩は一人もいない。


桜田淳子より、
彼女の母親の浜木綿子さんが
モテることモテること。


小料理屋を経営する浜さんのお店には、
浜さん目当てのオッサンたちで
溢れかえり、
桜田さんが密かに憧れる、
新任教師まで、
浜さんに惚れてしまう。


最近、ネットを見ていると、
恋人の連れ子に乱暴したとか、
ネットで知り合った小中学生の女の子を誘拐したとか、
そんなおぞましいニュースばかりだけど、


この映画の、中年男性たちは、
浜木綿子さんを狙ってはいても、
彼女の娘の桜田さんは、
まるで眼中にない。


桜田さんにも、男友達はいるけれど、
それは同じ高校生だし、
みんなが年相応の
恋愛をしている。


別に、「昔は真っ当だった」と
言うつもりはない。
いつの時代も、
おかしな人はいただろうし、
それが表沙汰になるか、ならないかの違いなんだろうけど、
このような映画を観て、健全と思う自分の感覚が
歪んでしまっているような気もする。


それにしても、
教師に憧れて、
失恋する女子高校って、
アイドルらしい設定ね。


これが同年代の男の子との恋愛物語だったら、
なんだか生々しくなってしまって、
今よりずっと、
アイドルの恋愛がご法度だったと思われる時代に
合わないものね。


評価 ★★★☆☆

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