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「ホーンテッド 世界一怖いお化け屋敷」 [映画]

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〔2019年/アメリカ〕


女子大生のハーパー(ケイティ・スティーブンス)は、
ハロウィンの夜、
友人たちとパーティに参加し、
そろそろ帰ろうという時、
男子2人、女子4人で、
どこかへ行こうという話になる。


彼らは車で、
街はずれのお化け屋敷に向かう。


到着すると、
ケータイを専用ボックスに預け、
いよいよ中へ。
子供騙しな仕掛けに、
「大した事ないじゃーん」と
笑うメンバー。


ところが、次第に様子がおかしくなってくる。
なんと、ここは、
殺人鬼たちが作った、
究極のお化け屋敷だったのだ・・・。





先日、TOHOシネマズ新宿で、
無観客の中、映画を観た事を書いたけれど、
 ↓
https://aomikamica.blog.ss-blog.jp/2020-06-17
もう一度、行ってみる事にした。
(よほど気になるらしい(笑))。


で、その時、観たのが、
この「ホーンテッド」。
こんなホラー、
また観客が一人だったらどうすんだ?って感じだけど、
予約の時点で、
多少、席が埋まっているのは確認済み。
もし、また一人だったら、
観たかどうか、それは分からない(笑)。


殺人鬼たちが作ったお化け屋敷に、
それとは知らずに入ってしまった、
若者たちって設定で、
まぁ、それなりに怖いけど、
そこまで血が出るわけではなく、
普通に観ていられる。


それから、お化け屋敷とは別に、
主人公のハーパーが、
元彼から、ストーカーの被害に遭っているという
サイドストーリーがあって、
この元彼が、
ハーパーのケータイのGPSを頼りに、
このお化け屋敷にやって来る。


それを見ているこっちは、複雑。
助けが来てくれたのはいいけど、
こんなストーカー野郎に助けられたくないしなぁ、とも思うし。
でも、大丈夫だった(笑)。
ストーカーには、
ちゃんと天罰が下るから。


っていうか、この話、
設定からして有り得ない気がする(笑)。


だって、殺人鬼たちが作ったお化け屋敷たって、
そんな気の合う殺人鬼が、
何人も偶然出会って、
「お化け屋敷作ろうぜ。人を殺しまくろうぜ、イエー!」なんて、
話がまとまるかしら。


それって、
ヘンリー・リー・ルーカスと、
ジェフリー・ダーマーと、
エド・ゲインと、
テッド・バンディと、
ペーター・キュルテンが、
一堂に会しちゃったみたいなもの?(笑)


いやいや、分からない、
このネット社会、
闇サイトで同好の士を集めるのは、
案外簡単だったりして・・・。
怖い怖い。



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大盛況には程遠いですが、
ロビーにはお客さんがいました。
前回よりはずっとマシです。
これから少しずつ、
元のようになるといいのですが。


評価 ★★★☆☆

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「魔の刻」 [映画]

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〔1985年/日本〕


水尾涼子(岩下志麻)は、東京から車を飛ばして、
ある、漁港の町にやって来た。
垢抜けた涼子の姿は、
この町では相当目立った。


涼子は、
深(坂上忍)という20歳の青年が働く、
魚市場に行った。
深に親しげに声を掛けるも、
なぜか彼は不機嫌で冷たい。


涼子は、町にアパートを借り、
深に付きまとった。
なぜこんないい女が、
こんな若造に夢中になるのか、
人々は訝るが・・・。





「岩下志麻と坂上忍の近親相姦もの」
「大量のサンマの上で性交する」


この映画の、上記のような噂を聞いたのは、
ずいぶん前で、
以来、とても興味を持って、
いつか観てみたいと思ってきたのだけれど、
最近、やっと願いが叶った。


そして、私は自分の想像が
甘かったことを知った。


近親相姦と言ったって、
岩下さんか、坂上さんの妄想が殆どなんじゃないの?
なんて、思っていたのだけれど、
ビックリ、
結構なベッドシーン(っていうか布団シーン)がある。


サンマの上での性交が話題だったようだけど、
それより、
普通にお布団でのシーンの方が、
ずっと生々しい。
正直、実の母と息子があんなことになるなど、
おぞましいという言う以外、言葉がない。


一番気の毒なのは、
二人が激しく交わっているところを、
会社から早退したせいで、
バッチリ見てしまった、
夫。


それは、事の前後などという
生易しいものではなく、
まさしく真っ最中の時で。
私があの夫だったら、
その場で卒倒するか、
ゲロ吐きそう。


岩下さんは、坂上さんの前で、
本当に女だった。
「ねぇ、キスして」とか。


坂上さんの心は相当揺れている。
タブーを冒してしまった事への
後ろめたさと、
愛情やら、性欲やらとの葛藤で
どうしていいか分からない感じ。


この二人が本気で、
こんな事はやめたいと思うなら、
もう二度と、
永遠に会ってはいけないと思う。


評価 ★★★☆☆

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「ポップスター」 [映画]

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〔2018年/アメリカ〕


14歳の少女・セレステは、
学校の授業中に、
同級生が起こした銃乱射事件に巻き込まれ、
大怪我をするも、
辛くも生き延びる。


追悼式で、
姉・エレノアと作った歌を歌うと、
敏腕プロデューサー(ジュード・ロウ)の目に止まり、
セレステは、スターへの階段を上り始める。


18年後。
トップスターとなったセレステ(ナタリー・ポートマン)だが、
度重なるスキャンダルで、
活動を休止してた。


再起をかけたカムバックツアーに
意気込んでいたセレステに、
あるショックなニュースが飛び込んでくる・・・。





この間書いた、
TOHOシネマズ新宿の、
シアター2で、
たった一人で観た映画が、
 ↓
https://aomikamica.blog.ss-blog.jp/2020-06-17
この「ポップスター」。


映画産業の先行きを憂いながらも、
誰もいないシアターで、
お喋りの声や、ケータイの音や、
ビニールを手で揉む音などに悩まされる事はないのだから、
思い切り楽しもう、と、
観始めたのだけれど、


ナタリー・ポートマンと、
ジュード・ロウという
大好きなスターが出ているのに、
どうも入り込めない。


一番力が入ったのが、
学校での銃乱射事件ってのは、
どうなのよ、と思う。


もちろん、それは重要な場面だし、
事件がなければ、
ナタリーは、ポップスターになる事は無かったわけだから、
見せ場として重要なのは分かっているんだけど、
あくまでも序章だし。


それに、ナタリーが、
それほど、事件をトラウマと感じていないように
私には見えて、
残念。


まぁ、あれが現実だったら、
いつまでも引きずっていられるのも、
また困るとは思うけど、
これは映画だし。


ラストのライブ場面は好き。
元々、ライブに行くのは好きなので
本物のショーを観ている気分で、
楽しむ。


なんか、薄っすい感想しか書けないな。
(いつもの事ですが(笑))。
それもこれも、観客がいなくて、
落ち着かなかったから・・・だと思う。
(人のせいにするな!(笑))。


評価 ★★★☆☆

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「モダン道中 その恋待ったなし」 [映画]

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〔1958年/日本〕


平凡で、退屈な人生を送る
銀行員の鶴川松夫(佐田啓二)は、
懸賞で3万円が当選し、
東北と北海道周遊の旅に出る。


途中、自動車修理工の亀野竹彦(高橋貞二)と出会い、
一緒に旅することに。
2人とも恋人がいない事から、
この旅で、素敵な花嫁を見つけようと
意気込む。


松島の遊覧船で、
松夫は、美しいお嬢さん・海老原ゆり(岡田茉莉子)と出会い、
心惹かれる。
しかし、ゆりはどう見ても金持ちの令嬢で、
自分には不釣り合いだと、
積極的はなれない。


また、竹彦は、
弘前で、馭者をする鈴子(桑野みゆき)に
恋をするも、
鈴子は、もうすぐ親の決めた相手と
結婚せねばならないと言う・・・。





恋人のいない男二人が、
東北から北海道を旅する中で、
自分の理想の女性に出会うという、
コメディ。


各地の名所を紹介しながらの旅なので、
今でいうところの、
2時間ドラマのご当地巡りもの、という
感じがしないでもないけど、
確かにタイトル通り、
全体的にモダンな印象。


それはひとえに、
岡田茉莉子さんの、
美しさ、雰囲気、
そして、そのファッションのおかげかと思う。


彼女は、金持ちの令嬢らしく、
着ているお洋服がとってもオシャレ。
旅の先々で、
素敵な服をとっかえひっかえするものだから、
画面がとっても華やかなのだ。


女性たちのファッションに対して、
主演男性2人の服装が、
また面白い。
2人とも、ずっとスーツにネクタイ姿。
窮屈じゃないかって思うくらい。
きっと1950年代当時、
庶民にとって、旅行に行くって事自体が、
それはもう、大変なイベントだったんだろうなぁ、と思う。
佐田啓二さんだって、
懸賞で現金が当たらなかったら、
旅行なんて思いもつかなかったって感じだし。


この映画、
O・ヘンリーの短編小説、
「桃源郷の短期滞在客」のパクリじゃない?
と思わなくもない(笑)。


いや、別に、パクった事に対して、
怒ったり、責めたりしているわけではない。
「桃源郷~」はしみじみとした、
素晴らしい物語で、
大好きだ。
あの小説の舞台を日本にして、
話を膨らませて、
コメディにしたら、こうなるんだ、と思うと、
むしろ嬉しくなる。


桂小金治さんが、
佐田さんたちの行く先々で、
スリとして現れるのが可笑しい。


本来なら、
憎むべき犯罪者なんだろうけど、
愛嬌いっぱいで、
コントの泥棒みたいで(笑)。


評価 ★★★☆☆

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夢が叶っても嬉しくない。 [できごと]

今まで、ずっと、
私が夢見ていた事の一つに、


「観客が一人もいない映画館で、
 自分だけで映画を独占して観てみたい」


というのがあったのですが、
まさか、冗談半分の夢が、
本当に実現する日が来るとは、思ってもいませんでした。



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6月16日。
新宿歌舞伎町の、TOHOシネマズ新宿です。
エレベーターを上がって、
ロビーを見た時、唖然としました。
いつ、如何なる時に行ってもめちゃ混みで、
同じTOHO系なら、
わざわざ日比谷や上野に行く事もあるくらい、
避け気味だった新宿が、こんな事って。


いえ、噂には聞いていました。
ブログのお友達の、のむらさんが、
私より数日前、同じ経験をした事を、
書かれておられたのです。
内容が丸かぶりですが、
実際にこの目で確かめると、
やはりショックが大きく、書かずにいられませんでした。
同じ内容になってしまっている事は、
のむらさんもご存知です。


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チケットをもぎってもらったら、
検温です。
この機械の前に立つと、体温が表示されます。
36.2度でした。
まさか、映画館で、
体温を計られる日が来ようとは。



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中の廊下も、こんな状態。


とはいえ、
劇場に入れば、誰かいるだろう。
一人なんて事があるわけない、と思いながら、
「スクリーン2」に入ったのですが、

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本当に誰もいない。



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いや、上映までにまだ数分あるから、
そのうち誰か来るだろう・・・



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・・・と思っていましたが、
結局、最後まで私だけでした。


映画が終わり、劇場を出るとすぐ、
若い男性社員さんが、
ドアを消毒し始め、
そのお姿を見た時、
大げさでなく涙が出ました。
観客が私だけなのに、
こんなに一生懸命お掃除されて、
本当にありがたくて、申し訳なくて。
思わず、
「中のお掃除は、私が座った周辺だけで大丈夫ですよ。
 どこにも触っていないので」
と言ってあげたかったくらいです。


さらに、ロビーの外では、
マネージャーさんでしょうか、
深々と頭を下げられて、
「ありがとうございました。またのご来館をお待ちしております」と。
普段なら、特に気に留めないそんな言葉にも強く反応して、
私も「ありがとうございました」と、
自然にいつもより深く頭を下げていました。


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ニュースでは、
歌舞伎町に、人が戻りつつあると報道されていますが、
実際行ってみると、
以前のような賑わいはありません。


もちろん、歌舞伎町は日本一の感染危険地帯だと、
喧伝されているせいもあるでしょう。
私だって、
人が濃厚接触するようなお店の再開は、
早いのではないかと思ったりもします。


でも、現実に、映画館のあのような状況を見ると、
これから、世界はどうなるのだろうと、
憂うような気持ちになります。
大好きな映画が衰退する事も大変に不安だし、
それに、映画だけでなく、全ての産業がどうなってしまうのかと。
世の中は、全て繋がっているのですから。


映画の独占は、全然嬉しくなかった。
早く、誰もが、
1ミリの不安もなく、
映画を観たり、お買い物したり、
外食を楽しむ世の中が戻ってくることを
心から願っています。

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