「別れて生きるときも」 [映画]
〔1961年/日本〕
女学生の美智(司葉子)の父親は、
詐欺の常習であり、
美智が学校を卒業した日、
両親は、どこかへ姿をくらましてしまう。
一人ぼっちになった美智だが、
隣の部屋に住む学生・石山(児玉清)と
恋仲になり、
2人は結ばれる。
けれど、
美智の女学校時代の教師・小野木(芥川比呂志)が、
石山に、美智の父親の前科を告げたせいで、
石山は、美智の元を去ってしまう。
小野木と結婚した美智だが、
小野木の異常な性格に、
家を飛び出し、東京に出る。
東京で、
朝鮮人の朴(小林桂樹)に救われた美智は、
仕事を紹介してもらい、
暮らしも軌道に乗るが、
そこへ小野木が現れ・・・。
波乱万丈な人生を送る司葉子さんだけど、
もうとにかく、
ホッとした場面があった。
司さんは、
異常な夫の元から逃げ出し、
東京で平穏な暮らしを始めるのだけれど、
そこへ、彼女を探していた夫が現れる。
私はてっきり、司さんは、
生涯、この男に苦しめられるのかと思い、
暗澹たる気持ちになったのよ。
この、夫ってのが、
司さんの女学校時代の教師のくせに、
学校にいた頃から、彼女に目を付け、
卒業後も、身辺を嗅ぎまわって、
恋人ができたと知ると、
つまらない告げ口をして別れさせる。
そして、
「君の事を分かってあげられるのは、僕だけ」みたいな事を言って、
結婚するんだけど、
結婚生活も気持ち悪すぎ。
今、教師によるセクハラ事件が、
毎日のようにネットに上げられるけど、
そんな事って、
何も、今に始まった事じゃないんだなぁと思う。
でも、この夫、
朝鮮人の朴さんのおかげで、
「もう彼女には近付きません」と念書を書かされ、
思いの外、簡単に去っていったのだ。
あー、良かった良かった。
その後も、色々事件はあるけれど、
この夫に付き纏われる事を考えたら、
ずっとマシ。
どんな事でも乗り越えられそうだ。
ところで、この映画に、
東武伊勢崎線の、
↓
https://aomikamica.blog.ss-blog.jp/2018-11-12
昔の「堀切駅」が出てきた。
ちょっと分かりづらいのですが、
向こう側のホームに、
小さく「ほりきり」と見えます。
こちらの方が分かりやすいですね。
両隣の、
「かねがふち」と「うしだ」の駅名も見えます。
これからも、古い映画に駅が出てきたら、
載せていきたいと思います。
評価 ★★★☆☆
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