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「女であること」 [映画]

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〔1958年/日本〕


弁護士の佐山(森雅之)と、
妻の市子(原節子)は、
子供はいないが、仲のいい夫婦。


夫婦の家には、
佐山が弁護する死刑囚の娘・妙子(香川京子)が暮らしているが、
ある日、
市子の友人の娘・さかえ(久我美子)が、
大阪から家出して、転がり込んでくる。


地味で大人しい妙子は、
積極的なさかえに圧倒され、
佐山の家に居づらくなり、
男友達の部屋で暮らすようになる。


さかえは、佐山の事務所で働く事になるが、
市子は、
その事で、微妙に心が揺れ・・・。





あぁ、凄いなぁ。
タイトル通り、女のドラマだ。
原節子、
香川京子、
久我美子、
女三人の、言葉には出さない戦いだ。


今まで、
静かに暮らしてきた、
森・原夫妻と、
彼らが預かっている、死刑囚の娘・香川。
そんな家庭に、
まるで、池に石を投げ込んだかのように、
いきなり現れて、
大きな波紋を広げる久我。


この久我さん、
自由奔放、
傍若無人、
我儘勝手、
傲岸不遜、
自由気儘と、
いくらでも四文字熟語が浮かんできそうな(笑)、
今どきの娘で、
その図々しい感じが、観ていてイライラする。


それは原さんも同じで、
久我さんの存在が、
どうにも原さんの心を乱す。
いい年をした女が、
小娘相手に、何を苛立つのか、と
言われる向きもあろうが、
これは、年齢の問題じゃない。
それに、今まで可愛がってきた香川さんが、
久我さんのせいで、家を出た事も、
心苦しくてたまらない。


しかも、久我さん、
しまいには、森さんを誘惑するような、
素振りを見せるではないか。
あー、やな感じ。
腹立つわぁ(笑)。


この映画、
香川さんと久我さんの役が
逆になったら、どうだろう。
お二人とも、
とても品格のある、
素晴らしい女優さん。
きっと、役を入れ替えても、
上手くいった気がする。
2バージョン、観てみたかった。


評価 ★★★☆☆

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