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「魔の刻」 [映画]

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〔1985年/日本〕


水尾涼子(岩下志麻)は、東京から車を飛ばして、
ある、漁港の町にやって来た。
垢抜けた涼子の姿は、
この町では相当目立った。


涼子は、
深(坂上忍)という20歳の青年が働く、
魚市場に行った。
深に親しげに声を掛けるも、
なぜか彼は不機嫌で冷たい。


涼子は、町にアパートを借り、
深に付きまとった。
なぜこんないい女が、
こんな若造に夢中になるのか、
人々は訝るが・・・。





「岩下志麻と坂上忍の近親相姦もの」
「大量のサンマの上で性交する」


この映画の、上記のような噂を聞いたのは、
ずいぶん前で、
以来、とても興味を持って、
いつか観てみたいと思ってきたのだけれど、
最近、やっと願いが叶った。


そして、私は自分の想像が
甘かったことを知った。


近親相姦と言ったって、
岩下さんか、坂上さんの妄想が殆どなんじゃないの?
なんて、思っていたのだけれど、
ビックリ、
結構なベッドシーン(っていうか布団シーン)がある。


サンマの上での性交が話題だったようだけど、
それより、
普通にお布団でのシーンの方が、
ずっと生々しい。
正直、実の母と息子があんなことになるなど、
おぞましいという言う以外、言葉がない。


一番気の毒なのは、
二人が激しく交わっているところを、
会社から早退したせいで、
バッチリ見てしまった、
夫。


それは、事の前後などという
生易しいものではなく、
まさしく真っ最中の時で。
私があの夫だったら、
その場で卒倒するか、
ゲロ吐きそう。


岩下さんは、坂上さんの前で、
本当に女だった。
「ねぇ、キスして」とか。


坂上さんの心は相当揺れている。
タブーを冒してしまった事への
後ろめたさと、
愛情やら、性欲やらとの葛藤で
どうしていいか分からない感じ。


この二人が本気で、
こんな事はやめたいと思うなら、
もう二度と、
永遠に会ってはいけないと思う。


評価 ★★★☆☆

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