「ぼくのバラ色の人生」 [映画]
〔1997年/フランス〕
7歳のリュドは、
男の子だけど、女の子になりたい少年。
っていうか、
成長すれば、
女になれると信じている。
そんな気持ちを隠そうとしないリュドに、
最初は優しかったパパとママは、
次第に苛立ってくる。
リュドの「病気」を治すため、
精神科に連れていかれるけど、
効果があるはずもなく。
そんな中、リュドは、
学校で問題を起こして
退学になり、
さらにパパはリュドのせいで、
会社を解雇されてしまう・・・。
映像が綺麗だし、
ポップで、新しいっぽいから
最近の映画かと思っていたけど、
作られて、もう20年も経ってるのね。
20年前と、今とで、
性同一性障害の方に対する
人の意識は変わったのだろうか。
変わったと思いたいけど、
変わってない気もするし、
どうなんだろう、
難しい所だ。
こういった映画の感想を書くのは簡単だ。
差別は良くない、
異性愛者だって、
同性愛者だって、
いいじゃないか、
それは個性だ、と。
でも、それは、他人に対してだから、
言える事だとも言える。
もし、自分の家族が同性愛者だと分かったとして、
全く、1ミリも、動揺しない人っているんだろうか。
それから、
もし、自分に子供がいて、
子供の友人に同性愛者がいたとして、
その友人から、
何らかの性的アピールをされたら、
「それはやめてほしい」
と思うのが、
自然な感情なのではないだろうか。
私が、上記に書いた事は、
差別なんだろうか。
もちろん、
もし身近な友人が、
何か性的な事で悩んでいるとしたら、
受け入れる自信があるし、
そんな理由で人を排除するなんて、
決してしない。
ただ、血縁者となると、複雑なんじゃないかって、
そう思うだけ。
考えさせられる映画だけど、
でも、そこまで重くならずに観られる。
評価 ★★★★☆