「セイント」 [映画]
〔1997年/アメリカ〕
香港の孤児院で、
虐待に近い扱いを受け育った
ジョン・ロッシ(ヴァル・キルマー)も
今は成長し、
怪盗となっていた。
ジョンは変幻自在に
ルックスや名前を変え、
そのテクニックと七つ道具で、
盗めない物など何もないし、
決して捕まる事もない。
ある日、ロシアの石油王・トレティアックの金庫から、
マイクロチップを盗み出す事に成功したジョンは、
その腕を買われて、
トレティアックから、ある依頼をされる。
女性科学者・エマ・ラッセル(エリザベス・シュー)が考え出した、
低温核融合の方程式を
盗んでほしいと言うのだ。
女の科学者なんて、ブスに決まってる。
そう思っていたジョンは、
一目見たエマの、あまりの美しさに圧倒される。
ヤバい。
俺、恋に落ちそう・・・。
観たい観たいと思いながら
20年以上も経ってしまった、この映画。
いやー、20年の年月は大きいわ。
当時、イケメン俳優だった、
ヴァル・キルマーの、
その後のルックスを画像検索すれば、
それが分かる。
いや、本来、
人様のルックスの事をとやかく言うなど、
品のない事、この上ないし、
自分も人の事は言えないのだけれど、
彼は、俳優だから。
ハリウッドスターだから。
何かあれば噂になるのは承知の上で、
それでも有名人になりたかったのだろうから、
ある程度の事は言われても仕方あるまい。
まぁ、それはさておき、
この映画、
なかなか面白かった。
ヴァル・キルマー演じる泥棒が、
程よく、凄い。
この、「程よく」というのが肝心。
最近の泥棒ものや、スパイものは、
あまりのハイテク化、
CGの多用化で、
何がなんだかよく分からない事があって。
それに比べたら、
この映画、分かりやすい。
古過ぎず、新し過ぎず、
こんな私にも、よく理解できる。
おそらく私の頭は、
20年前から止まっているものと思われる。
そして、忘れちゃならないのが、
エリザベス・シュー。
なんてなんて、可愛いの。
しかも、女科学者の役は、
知的な彼女にピッタリ。
まさに才色兼備。
ジョン・ロッシが一目で惚れてまうのも分かる。
一つ、茶化させて(笑)。
エリザベス・シューは、
世紀の大発見とも言える、
低温核融合の方程式を、
ペラペラの10センチ角のメモ用紙5~6枚に書き、
それを胸元の、
下着の中に入れて、いつも持ち歩いている。
敵の目を欺くためかもしれないが、
いくらなんでも、そんなのってあり?(笑)
落としたらどうするんだ?
お手洗いでかがんだ瞬間、
流れてしまったら?
・・・と観ているこちらは、
気になって仕方がない。
現に、
ジョン・ロッシといい仲になった時、
胸元から、取り出されてしまったではないか。
男性とどうにかなる、
それは彼女にとって、
想定の範囲外だったのかしら(笑)。
あんなに綺麗なのに。
そんな所も、アナログな映画であった。
評価 ★★★☆☆