SSブログ

「女王蜂」 [映画]

jouobachi.jpg
〔1978年/日本〕


昭和27年。
伊豆の大道寺家。
この家の時計台の歯車に巻き込まれ、
遊佐三郎という青年が死ぬ。
遊佐は、大道寺家の娘・智子(中井貴恵)に
言い寄っていた3人の男の一人。


その直後、
探偵・金田一耕助(石坂浩二)が
大道寺家にやって来る。
彼は19年前に起こった事件を調査しに来たのだ。


その事件とは、
現在の大道寺家の主・銀造が、まだ婿養子になる前、
親友・日下部仁志と伊豆を旅した際の出来事。
日下部が大道寺家の娘・琴絵と恋仲になり、
やがて琴絵は妊娠、
しかし、日下部は崖から転落死。
その後、琴絵が生んだのが智子なのだ・・・。


警察は、遊佐殺しの犯人を、
最近、智子の周囲に出没する多門連太郎(沖雅也)だと
決めつけるが、
金田一はそうは考えていなかった。
そして、その後、第二第三の殺人事件が・・・。





横溝正史原作の、この「女王蜂」は、
間違いなく原作を読んでいるはずなのに、
細部は殆ど覚えていない。


物語に、「八つ墓村」や「犬神家」ほどのインパクトが
無いせいなのか、
脳内に絵が浮かぶくらいの
ビジュアル的な強烈さがないせいなのか。


ただ、たった一つ、
今でも忘れられず、印象に残っているのが、
ヒロインの智子が、
「この世のものとは思えないような美しい女性」
(正確な表現ではないけど)
だと描かれていた事。


以来、私は、
小説などで「美しい女性」と表現されているのを読むと、
「女王蜂の智子」を基準に考えるようになっているくらい、
その印象は強かった。


でも、この映画を観ていて、
その記憶が不安になってきたのよ(笑)。


人様の美醜を大っぴらに語るなど、
品の無い事この上ないんだけど、
でも、映画なのだから仕方がない。
正直な感想を書いてしまうけど、


中井貴恵さんというのが、
どうにも智子のイメージではなくて。


いや、中井さんは綺麗だと思う。
頑張ってもいたと思う。
ただ、出会う男がみんな夢中になるような
美貌とはちょっと違う気が・・・。
2時間20分の長い映画で、
延々と説得力の無い絵を見せられるのは、
こちらも辛い・・・。


これなら、
中井さんの周辺をウロウロする(笑)、
謎の男・沖雅也さんの方が、
ずっと美しく、華があるってんで。


沖雅也ブームはまだまだ終わらない。


評価 ★★★☆☆

nice!(56)  コメント(14)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画