「ある天文学者の恋文」 [映画]
〔2016年/イタリア〕
天文学者で大学教授のエド・フィーラム(ジェレミー・アイアンズ)と、
彼の教え子・エイミー(オルガ・キュリレンコ)は、
深く愛し合っているが、
それは、2人だけの秘密。
ところが、ある日、エイミーは、
エドが数日前に亡くなっている事を知り、
大変なショックを受ける。
しかし、その後も、
亡くなったはずのエドから、
メールや手紙や贈り物が届き、
エイミーは混乱する。
その謎を解き明かすため、
彼女は、
エドの実家があるエジンバラや、
2人が過ごした事のあるイタリア・サンジュリオ島を
訪れるが・・・。
試写会で観た。
いやはや、ビックリだ。
この主人公のケータイには、
マナーモードという機能は付いていないんだろうか(笑)。
最初から最後まで、
ケータイ鳴りっぱなしの映画。
エイミーがどこにいても、
何をしていても、
「電信柱の陰から見てるのか!?」と言いたくなるくらいの
絶妙なタイミングで、
エドから自撮りの動画メールが入り、
その度に、
中座したり、
周囲の人から顰蹙を買いながら、
ケータイを操作する彼女。
一体、何度ケータイが鳴っただろう。
もう二度と観る事はないけど、
何かの間違いで観てしまった時は、
絶対数えようと思う(笑)。
あまりの内容に、
しまいには笑いがこみ上げてきて困ったわ。
(笑う映画じゃないし(笑))
いい年したエドが、
自撮りの動画を送り続けるってのも、どうなのよ。
若く美しい恋人を持った自分に酔ってるのか?(笑)
これは真面目な話だけど、
人は自分の死後まで、
恋人にメッセージを送り続けたいって思うものなのだろうか。
まぁ、人それぞれだから、
何とも言えないけど、
そんな事をしては、
恋人はいつまでも
自分の呪縛から逃れられない気がする。
そりゃあ、自分の事を忘れられてしまうのは
悲しいけど、
でも、恋人だって忘れはしないでしょ。
彼の事は永遠に心に残しながら、
また新しい一歩を踏み出す。
それでいいじゃない。
オルガ・キュリレンコがとっても綺麗。
さすがボンドガールだけの事はある。
彼女が、エドの死を知った場面は
ショックだったなぁ。
あれほど愛し合った、
世界で一番大切な人の死を知らなかったって、
どれほど辛い事か。
建物を出て、
路上で横たわってしまった彼女の気持ちは
よく分かる。
彼女は、学生をする傍ら、
映画のスタントマンの仕事をしているのだけれど、
縊死の場面の撮影にビックリ。
だって、本当に首を吊るのよ。
苦しくなって、もがいて、
下におろされた彼女に監督が、
「もう少し我慢しろ」と。
我慢て。
本当に死んだら誰が責任取るんだよ。
私は、そういった場面は、
映像を上手くつなぎ合わせて作るのだと
思ってきたけど、
これが本当だとしたら、
今後、映画で縊死する場面が出てきた時、
息苦しくて深呼吸しながらでないと
観られなくなると思う。
評価 ★★☆☆☆