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「怒り」 [映画]

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〔2016年/日本〕


八王子の閑静な住宅街で、
若い夫婦が惨殺される。
犯人は、整形手術を受けながら
逃亡している模様・・・。


1年後。


新宿。
ゲイの優馬(妻夫木聡)は、
ゲイバーで拾った直人(綾野剛)を自分のマンションに住まわせる。
ある日、優馬は、
テレビで見た、八王子殺人事件の容疑者の顔が、
直人に似ていると気付く。


千葉の漁港。
漁協で働く洋平(渡辺謙)の娘・愛子(宮崎あおい)は、
流れ者の哲也(松山ケンイチ)と同棲したいと言い出す。
愛子は、頭のゆっくりな子で、
洋平は不安を覚えながらも、同棲を許す。
ところが、テレビに映った八王子殺人事件の容疑者が、
哲也に似ている気がして、身元を調べる。


沖縄。
高校生の泉(広瀬すず)が、ボーイフレンドの竜哉と
無人島に行くと、
そこに住み着いている男と出会う。
田中(森山未來)と名乗るその男は、
その後、竜哉の家の旅館で働くようになるが、
竜哉の母は、テレビで見た殺人犯が
田中に似ている気がして、田中の顔を見入る・・・。





ジャパンプレミアで観た。

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※映画ナタリーさんより


今まで、映画の試写会における舞台挨拶には
何度か行っているけれど、
正直、今回ほど豪華な面子は初めて!


しかも、7列目のほぼ真ん中の席が取れ、
この、現代日本を代表するような
俳優陣のお姿を堪能する。
あぁ、皆様、なんてなんて素敵。
皆様が醸し出すオーラを浴びたようで、
本当に元気な気持ちになる♪


一番見てみたかったのは、宮崎あおいたん。
やっぱり可愛い。
大好き。
思っていた以上にとても落ち着いた雰囲気。


渡辺謙さんも素敵。
威厳があって、若手を引っ張っている感じ。
さすがハリウッドでも活躍しているだけの事はある。


他にも、お一人お一人について書きたいけど、
キリがないので、やめとく(笑)。


それから、この映画は、
私個人にとっても、
大変に感慨深い。


というのも、
原作・吉田修一×李相日監督×妻夫木聡
の3人の組み合わせは、
映画「悪人」以来2度目で、
「悪人」といえば、
私がこのブログで、
一番最初にレビューを書いた作品。


それは2010年9月のことなので、
ぴったり6年をかけて、
やっと一周回ったような、
不思議な感覚。
これで思い残すことはないわ・・・
というのは嘘だけど(笑)。


映画もとても面白く、
見応えがあった。


日本の3箇所で描かれる
オムニバス映画のような作りで、
それらの物語や人物は
交わる事はないけれども、
共通の思いは同じ。


身近にいる「あの男」は、
残忍な殺人事件の犯人に似ている・・・。


観ているこちらは、
3人のうちの誰が犯人なのか、
それとも、真犯人は他にいるのか、
最後まで惹きつけられるし、
3つの、どの物語も、
それぞれ一本の映画として独立できそうなくらい、
濃く、重い。


満足の2時間20分だった。


評価 ★★★★☆

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