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◆謎の毒親◆ [本]


謎の毒親

謎の毒親

  • 作者: 姫野 カオルコ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2015/11/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


普通では考えられないような言動で、
主人公を悩ませる両親。


一応、小説のような形をとってはいるけれど、
著者、姫野カオルコさんの
実体験を綴っているという事だ。


世の中には色々な親がいるけれど、
確かに主人公の親の行動は
理解不能だ。


突然、本当に突然、
主人公が発した何気ない言葉に激昂し、
土下座させて謝らせる父。


そして、
母親から受けていた、
セクハラ行為。


父親が実の娘にセクハラするという話は、
聞いた事がないわけではないけれど、
母親がそれをするというのは
様々な映画や小説に接していても、記憶にない。
気持ち悪いけれど、
確かに興味深い。


主人公の両親は、大変に仲が悪く、
生涯に2度しか性交をしなかったと書かれてある。


そんな事で、母は欲求不満だったのか、
それとも、これは大変な憶測だけど、
本人にハッキリとした自覚はないにせよ、
男性より女性が好きだったとか?
時代的に、口に出せずにいたのかもしれない。


ただ、それを娘に向けるというのは、
有り得ないけれど。


この両親がしてきた、
数々の不可思議な行動の理由は、
両親が亡くなってしまっているので、
確かめられないのが本当に残念だ。


いや、本を読む限り、
真っ当な会話が成り立たなさそうな両親なので、
生きていたとしても、
聞いても無駄かな。






一口に「親」と言っても、
子供との関係は多種多様。


親が、
「十分な愛情をかけて育てた」と言い張っても、
子供の方が、
「愛情?あれのどこが?」と感じる場合もあるだろうし、


「あまり手をかけられず、可哀相な事をした」と
親が感じていても、
「こんなに大切に育ててもらって、本当に感謝している」と
子の方が思っている場合もあるだろう。


相性のようなものもあるんだろうけど、
「相性」云々を親側が口にするのは、
絶対にしてはいけないと思う。


自分が産んでおいて、
「この子とは相性が悪い」なんて、
そんな勝手な言い分があるものか。
相性の一言で片づけられる子供の方はたまったものではない。
そんな親は、
くだらない言い訳をする前に、
自分の子育てを振り返った方がいいと思うんだけど。

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