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「鉄砲伝来記」 [映画]

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〔1968年/日本〕


16世紀。
種子島に、台風で難破したポルトガルの南蛮船が漂着する。
船長のピントオ(リック・ジェイソン)は、
今までの日本人が見た事のない、
鉄で出来た筒を持っており、
それが「鉄砲」という武器である事が分かる。


島の領主・時尭(内藤武敏)は、
船が修理が済むまでの期間、
船員たちの住む場所と食べ物を提供する代わりに、
「鉄砲」を貰う事で話をつけ、
島の刀鍛冶・金兵衛(東野英治郎)に、
全く同じ物を作れと命令する。


しかし、出来上がった鉄砲の試し撃ちをしても、
撃った人間が怪我をするばかりで、
なかなか完成しない。
時尭からの催促を受け、金兵衛は焦る。


一方、金兵衛の美しい娘・若狭(若尾文子)は、
あるきっかけでピントオと出会い、
次第に愛しあうようになる。
ピントオは若狭に結婚を申し込むが、
当然の事ながら、
金兵衛は絶対に認めない。


家を飛び出し、ピントオと夫婦同然の生活を始めた若狭。
金兵衛が鉄砲を完成させた日、
ピントオの船の修理が終わり、
ポルトガルに若狭を連れて行こうとするが・・・。





どこまでが史実なのかは分からないけれど、
なかなか面白い映画だった。


種子島に流れ着いた南蛮船から、
上陸した「鉄砲」。
それと全く同じ物を作るためにする、
試行錯誤を繰り返し、
怪我までしながら完成させようとする
刀鍛冶の努力は、
演技とは分かっていても、
見入ってしまうくらいの興味深さ。


それから、やっぱり私は女なので、
ピントオと若狭の恋愛に
ドキドキしちゃって(笑)。


なにせ、ピントオの女性に対するエスコートっぷり素敵な事ったら、
今まで色気も何もない日本の男しか知らない若狭からしたら、
めっちゃスマートで、
それにとっても甘くて、
そりゃあ、そちらになびいてしまうのも
仕方ないであろう(笑)。


しかもやっぱりガタイが違う。
ピントオの身長は、
どう見積もっても190センチはありそうだ。
男性の身長には全くこだわりのない私でも、
「うわー」と思ってしまうデカさ。
彼に着物を着せてやる若尾さんは背が届かず、
踏み台に乗ったりして、
そこでまたイチャイチャと(笑)。
心和む場面。


多少、不安に思っていた、
「まさかのポイ捨て」、という事もなく、
ピントオは本気で若狭をポルトガルに連れて行こうする。
女としては、
ホッとできる場面。


勿論、事はそう簡単に運ぶはずはなく、
その後も紆余曲折あるわけだけれど。


元旦からいい映画を観られて良かった。


評価 ★★★★☆





この作品で、
若尾文子さんの出演映画、160本中103本を観た事となりました。


(★は観た作品)


★春の雪 (2005)
 竹取物語 (1987)
 ある映画監督の生涯 溝口健二の記録 (1975)
 幻の殺意 (1971)
★男はつらいよ 純情篇 (1971)
★スパルタ教育 くたばれ親父 (1970)
 座頭市と用心棒 (1970)
★天狗党 (1969)
★千羽鶴 (1969)
★濡れた二人 (1968)
★積木の箱 (1968)
★不信のとき (1968)
★鉄砲伝来記 (1968)
★華岡青洲の妻 (1967)
★砂糖菓子が壊れるとき (1967)
★妻二人 (1967)
★夜の罠 (1967)
★雪の喪章 (1967)
 処女受胎 (1966)
★赤い天使 (1966)
★雁 (1966)
★氷点 (1966)
★処女が見た (1966)
★刺青 (1966)
★妻の日の愛のかたみに (1965)
★不倫 (1965)
★清作の妻 (1965)
★帯をとく夏子 (1965)
 女めくら物語 (1965)
★波影 (1965)
★花実のない森 (1965)
 幸せなら手をたたこう (1964)
 悶え (1964)
★卍(まんじ) (1964)
★獣の戯れ (1964)
★傷だらけの山河 (1964)
★「女の小箱」より 夫が見た (1964)
★温泉女医 (1964)
★新・忍びの者 (1963)
★越前竹人形 (1963)
 女が愛して憎むとき (1963)
★わたしを深く埋めて (1963)
★女系家族 (1963)
 八月生れの女 (1963)
★雪之丞変化 (1963)
★しとやかな獣 (1962)
★秦・始皇帝 (1962)
★瘋癲老人日記 (1962)
★その夜は忘れない (1962)
★やっちゃ場の女 (1962)
★仲よし音頭 日本一だよ (1962)
 閉店時間 (1962)
★爛(ただれ) (1962)
★雁の寺 (1962)
★家庭の事情 (1962)
★妻は告白する (1961)
★新源氏物語 (1961)
★銀座のぼんぼん (1961)
★女は二度生まれる (1961)
★女の勲章 (1961)
★東京おにぎり娘 (1961)
★好色一代男 (1961)
★お嬢さん (1961)
★婚期 (1961)
★花くらべ狸道中 (1961)
★銀座っ子物語 (1961)
 素敵な野郎(1961)
 鎮花祭 (1960)
★偽大学生 (1960)
★安珍と清姫 (1960)
★勝利と敗北 (1960)
★ぼんち (1960)
★からっ風野郎 (1960)
★女は抵抗する (1960)
★女経(じょきょう) (1960)
★初春狸御殿 (1959)
★浮草 (1959)
 実は熟したり (1959)
★美貌に罪あり (1959)
 花の大障碍 (1959)
 次郎長富士 (1959)
★氾濫 (1959)
★山田長政 王者の剣 (1959)
★薔薇の木にバラの花咲く (1959)
★最高殊勲夫人 (1959)
★あなたと私の合言葉 さようなら、今日は (1959)
 新婚七つの楽しみ(1959)
★母(1958)
★娘の冒険 (1958)
★夜の素顔 (1958)
 嵐の講道館(1958)
★一粒の麦 (1958)
★息子の結婚 (1958)
★口笛を吹く渡り鳥 (1958)
 愛河 (1958)
★忠臣蔵 (1958)
 螢火 (1958)
 東京の瞳 (1958)
 妻こそわが命(1958)
★青空娘 (1957)
★夕凪 (1957)
★誘惑からの脱出 (1957)
★永すぎた春 (1957)
★朱雀門 (1957)
 慕情の河 (1957)
 続銀河の都 (1957)
★スタジオはてんやわんや (1957)
 銀河の都 (1957)
 君を愛す (1956)
 四十八歳の抵抗 (1956)
★日本橋 (1956)
★涙 (1956)
 スタジオは大騒ぎ (1956)
 あさ潮ゆう潮 (1956)
★滝の白糸 (1956)
★処刑の部屋 (1956)
 新婚日記 恥ずかしい夢(1956)
 新婚日記 嬉しい朝(1956)
★赤線地帯 (1956)
 虹いくたび (1956)
 新妻の寝ごと (1956)
 花嫁のため息 (1956)
 薔薇の絋道館 (1956)
★弾痕街 (1955)
 七人の兄いもうと (1955)
★珠はくだけず (1955)
★長崎の夜 (1955)
★幻の馬 (1955)
 娘の縁談 (1955)
★薔薇いくたびか (1955)
★月に飛ぶ雁 (1955)
 幸福を配達する娘 (1955)
★螢の光 (1955)
 勝敗(1954)
 荒城の月 (1954)
★月よりの使者 (1954)
 緑の仲間 (1954)
 浅草の夜 (1954)
 慕情 (1954)
★舞妓物語 (1954)
★酔いどれ二刀流 (1954)
 或る女 (1954)
★心の日月 (1954)
 十代の誘惑 (1953)
 無法者 (1953)
 続続十代の性典 (1953)
 春雪の門 (1953)
★祇園囃子 (1953)
 続十代の性典 (1953)
 チャタレー夫人は日本にもいた (1953)
 怒れ三平 (1953)
★十代の性典 (1953)
 彼女の特ダネ (1952)
 街の小天狗 (1952)
 秘密 (1952)
 明日は日曜日 (1952)
 花嫁花婿チャンバラ節(1952)
★母子鶴 (1952)
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