「クリード チャンプを継ぐ男」

〔2015年/アメリカ〕


施設で育ったアドニス・ジョンソン（マイケル・Ｂ・ジョーダン）は、
ある日、見知らぬ女性からの面会を受け、
彼女に引き取られる。
その女性こそ、父でボクシングのチャンピオンだった、
アポロ・クリードの本妻だった。


その後アドニスは、
教育を受け、一流企業で働くようになるが、
父の血は、彼の中で脈々と流れており、
ボクシングをしたいという衝動を抑えきれない。


父と伝説の試合をしたロッキー・バルボア（シルヴェスター・スタローン）の住む
フィラデルフィアに向かった彼は、
ロッキーに会い、トレーナーになってほしいと頼む。


一度は断ったロッキーだが、
アドニスの熱意に動かされ、
ついにトレーナーを引き受ける事に。


アドニスの試合が決まった。
相手はイギリス人の無敗のチャンピオン。
試合の結果は・・・。





今、巷では「スター・ウォーズ」の話題でいっぱいだけれど、
私はシリーズ化されている映画だったら、
「ロッキー」の方が、断然胸ときめく。
きっと頭がSF的に出来ていないのだろうと思う。


この「クリード」は、
ロッキーがアポロの息子を訓練し、
ボクサーに育てるという物語で、
それを聞いただけで、
「うわー」と思うし、
なんというか、受け継がれてゆく命の重さみたいなものを
感じる。


とはいえ、
アドニスは、
アポロが愛人に産ませた子という設定が笑える。
前6作にそんなエピソードあったっけ？
あのアポロに愛人ねぇ。
まぁ、言われてみれば、
いなくも無さそうだけど(笑)。


正直、映画としてのテンポはあまり良くないと思う。


なにせ、主人公のアドニスは、
施設から引き取られた後は、
アポロの未亡人を母と呼び、
それはそれは裕福な生活をして、
本人も、立派な企業に勤めているという設定。


ボクサーを目指す人のイメージって、
スラム街から出てきたような、
強烈なハングリー精神の持ち主だったから（偏見？）
今までにない主人公に、
ちょっと戸惑っちゃって(笑)。


そんな彼が、フィラデルフィアに行き、
ロッキーに会う。
父の宿敵であり、
最後は盟友となったロッキー。
初対面のシーンは、やっぱり感動。


ラストの試合も、ロッキーを彷彿とさせる。
結果は観てのお楽しみ。


それから、
アドニスは、ボクシングのトレーニングと平行して、
同じアパートに住む女の子と、恋愛関係にもなる。


それは、かつてロッキーが、
エイドリアンを深く愛したのと同じように。
マンネリと言えばマンネリだけど、
このシリーズは、
そこが良いんでしょうな。


評価　★★★★☆