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「カンフーハッスル」 [映画]

kungfuhustle.jpg
〔2004年/中国〕


1930年代の上海。
街は斧頭会(ふとうかい)という暴力団が仕切っていたが、
堅気の者に手を出す事はなかった。


一方、街のはずれにある豚小屋砦という貧民窟では、
家賃を滞納する店子たちに、
家主ユン・ワーとその妻ユン・チウが、
立ち退きを迫っていた。


するとそこに、斧頭会を名乗る2人組、
チャウ・シンチーとラム・ジーチョンがやって来て、
難癖をつけた挙句、金を奪おうとする事件が発生。


実は2人は斧頭会とは何の関係もなく、
豚小屋砦の住人を脅そうとしていただけなのだが、
逆にボコボコにされ、
持っていた爆竹を投げたところ、
偶然通りかかった斧頭会の幹部に当たってしまう。


それがきっかけで、豚小屋砦と斧頭会の大戦争が勃発。
実は豚小屋砦で家賃を滞納していた3人の中年男たちは、
カンフーの達人で、
さらに、ユン・ワーとユン・チウも、
カンフー界の有名人だったのだ。


斧頭会が次々送り込んでくる殺し屋と闘う住人たち。
そして、最初は斧頭会へ憧れを抱いていたチャウ・シンチーが、
思わぬ正体を現して・・・。





「少林サッカー」の監督が作った映画だそうだけれど、
こちらも漫画のようで、
あはは~と笑って観てしまう。
CGが多用されていて、
それの使い方にも大笑い。


CGがなかったら描けなかった、
あるいは、迫力を欠いた物になっていただろう映像は、
一見の価値があるし、
めっちゃ楽しめる。
カンフーの対戦の場面など、
結構残虐なシーンも多いけど、
アニメのようで気にならない。


貧民窟に住む人たちが、
実はカンフーの達人たちだったというのも見所。
しかも、店子だけでなく、大家夫妻まで!
この大家のおばちゃんというのが、
いかにも曲者っぽいキャラで、
実は影の主役かも(笑)。


まさか彼女がカンフーの達人なんて、
観ているこちらは想像もしていない。
その意外性が可笑しい。


そして私は、
この豚小屋砦と訳された(映画では猪籠城寨)
貧民窟の雰囲気が大好き。
あの香港の、九龍城にも通じるようなカオスな感じ。
貧民街は世界中のどこにでもあるけれど、
中国のそれって本当に面白い。
たまに思い出して九龍城の写真集を見たり、
画像検索するのだけれど、
ものすごく郷愁を感じて、うっとり眺めてしまう。


・・・って、話が逸れた。九龍城の事はどうでもよい。
とにかく何も考えずに楽しめる映画。
そこには、サッカーに勝ちたいとかいうような、
大きな目的は何もない。
豚小屋砦と斧頭会の争いだけ。
武術って元々そんなものなのかも。


評価 ★★★☆☆

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