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「コーラスライン」 [映画]

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〔1985年/アメリカ〕


ブロードウェイのディレクター・マイケル・ダグラスは、
今度発表される新作舞台の、
俳優をオーディションする。


といっても、役柄は「その他大勢」なのだが、
明日のスターを夢見るダンサーたちが多数集まり、
ダンスの試験で次々振い落されてゆく。


何人採用されるのか、
応募者にも分かっていなかったが、
最終選考に16人が残る。


そんな中、一人の女がダグラスに面会を求めてやって来る。
彼女はダグラスの元恋人で、
ブロードウェイのスター・アリソン・リード。


彼女はハリウッドからのオファーを受け、
ブロードウェイとダグラスを捨て
女優への道に進んだのだが、
上手くいかず、戻ってきたのだ。


オーディション中だから会えないと断るダグラスだったが、
リードは一人勝手にレオタードに着替え、
自分もオーディションを受けたいと言う。


結局、ダグラスはリードの参加を認める。
そして彼は、採用するのは男女4人ずつだと、
全員に告げる。


合格するのは誰なのか・・・。





ブロードウェイの端役ダンサーのオーディションを、
そのまま映画にした作品。
ここに書くまでもないけれど、
元々は舞台劇。


ほぼ全編、オーディション風景だけの物語に、
観ていて、変な気分になる。
ダンサーたちは合格したあと、
どのようなステージに上がるのか、
観ているこちらには何も分からない。
ただただオーディションの様子だけが映し出される、
ある意味、不思議な話。


私は、ジョン・トラボルタ主演の映画、「ステインアライブ」の
冒頭の場面がなぜかめっちゃ好きで、
時々、youtubeで観てしまう。
トラボルタがオーディションを受ける風景が、
タイトル曲をバックに映し出され、
ふるいに掛けられてゆくのだけれど、
本作を観ながら、
「あ、あれと同じだ」と思った次第。
これがブロードウェイの、一般的なやり方なんだな、って。


よく分からないのだけれど、
ダンサーの皆さんは、
教えられたダンスを、
あの場でサッと覚えるのであろうか。
それくらい当たり前に出来なければ、
プロではないという事?
鈍臭い私には考えられない事だわ(笑)


マイケル・ダグラスは、
ダンスだけでなく、自己紹介をさせる。
皆さん、年齢も、出身地も、境遇も、人種も多種多様で、
ダンス以外の見せ場でもある。


ただ、わたし的にどうなのよ、と思ったのが、
アリソン・リードの途中参加。
彼女が元々、ブロードウェイの有名ダンサーなのは、
オーディションを受けているダンサーたちなら、
みんな知っている事なんだろうけど、
途中から来て、混ぜてくれって言われてもなぁ。


しかも、何度もダグラスの仕事を中断させて、
2人が痴話喧嘩的にモメているのは、
一目瞭然。
これで彼女が合格したら、
出来レースと思われても仕方のない状況。
みんな何とも思わないのかしら。
オーディションを受けるなら受けるで、
せめて時間通りに来て、
みんなと同じメニューをこなしてほしかったな。
お互いの為に。


まぁ、この映画は本来、
そんな些末な事を気にするのではなく、
ダンスを楽しめばいいんでしょうね。
ストーリー重視の私だから、
つまらない事が気になってしまうだけで。


ラストに、合格者たちが、
本番のステージで踊る場面が、ほんの少しある。
私はこちらをもっと観たかった(笑)。
序章より本編が好き、って。


評価 ★★★☆☆

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