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「アイ・キャン・オンリー・イマジン 明日へつなぐ歌」 [映画]

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〔2018年/アメリカ〕


10歳の少年・バート・ミラードは、
父(デニス・クエイド)の暴力に悩まされて生きていた。
そんな父に耐えかねた母は、
バートを置いて家を出ていってしまう。


高校生になったバート(J・マイケル・フィンレイ)は、
フットボール部で活躍するも、
怪我で選手生命が断たれ、
仕方なく、別の履修クラスを探すが、
合唱部にしか空きがなかった。


すると、バートの歌の上手さに気づいた教師が
ミュージカルの主役に抜擢、
彼は音楽の面白さに目覚めてゆく。


父親と決別し、
家を出たバートは、
都会でバンドを結成。
すると彼らの音楽が高名なプロデューサーの目に止まる。


しかし、「何か決定打が足りない」と言われてしまい、
一度、故郷に帰ったバートは、
末期がんの父と再会し・・・。





試写会で観た。


全米で250万枚の大ヒットを記録した、
バンド・マーシーミーの曲、
「アイ・キャン・オンリー・イマジン」の
誕生秘話を描いた物語。


私は、
「アイ・キャン・オンリー・イマジン」という曲を、
聞いたことがある、という程度だったので、
物語に入れるかどうか
気になったけど、
一人の少年の、
成長物語として、
曲を知らなくても、楽しめるようになっている。


ヒット曲を出すってのは、
才能が一番大事だけど、
運も大事だなぁ、と思わずにはいられない。


バートが怪我でフットボールを辞め、
たまたま、合唱部にしか空きがなかった事、
都会に出て、バートが最初に出会ったバンドが、
たまたま、ボーカルが抜けたばかりで困っていた事、
ライブ会場に、
たまたま、有名なプロデューサーが来ていた事、
挫折しかけた時、
たまたま、父親の癌が分かり、
それをモチーフに曲を書いた事・・・


・・・って、父親の病気まで、
「運」と言っては不謹慎だけど、
でも、バートは、
子供の頃から、父親に相当な目に遭わされてきた。


だから、曲くらい書いてもいいんじゃない?という気持ちになる。
元を取ったと思えば、どうって事ない。


母親も、自分の夫が最悪の人間だと知っているのに、
なぜ家を出る時、
バートを連れていかなかったのだろう。
もちろん、人にはそれぞれ何か事情があるのだろうから、
一概に責める事は出来ないけど、
母に置いていかれたと知ったバートが
号泣するシーンに、
こちらも泣かずにはいられなかった。


と、まぁ、
全ての出来事が、
歯車が上手く噛み合うように、
「アイ・キャン・オンリー・イマジン」が誕生するまでに
進んでゆく。
ヒットというのは、
そういうものなのだろう。


評価 ★★★☆☆

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