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「渚の白い家」 [映画]

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〔1978年/日本〕


夏子(浅丘ルリ子)は、
夫・敏彦(木村功)の転勤に伴って、
ハワイにやって来て、
海辺の白い別荘で暮らしていた。


経済的には、不満はないけれど、
虚しさを感じる毎日。
友人・都(大信田礼子)は、
遊びに連れ出してくれるけれど、
そんな事では満たされない。


ある晩、海岸を散歩していた夏子は、
海から上がってきた青年(名高達郎)と出会い、
愛し合うようになった。


敏彦が東京に出張し、
自由な時間ができると、
夏子は、その間、青年とずっと愛し合った。


ところが、その様子を、
出張に行っていたはずの敏彦が
写真に撮っていた。
その写真には、夏子しか写っておらず、
夏子が会っていたという青年は、
夏子の幻覚なのだと・・・。





タイトルや、
ジャケットのイラストから、
幻想的な物語か、
ホラーっぽい物語かと思っていたけれど、
意外と俗っぽかった。


映画の雰囲気を俗っぽくしている原因には、
大信田礼子さんの存在が大きい。


大信田さんはハワイで暮らしている女性、
という設定だけど、
どう見ても、浅丘さんの友達になるような、
普通の主婦には見えず、
やさぐれた、誰かの愛人といった風情だ。


で、ネタバレしてしまうけど、
実際、大信田さんは浅丘さんと友達のフリをして、
浅丘さんの夫・木村功さんと不倫しているのだ。


木村さんと大信田さんは、
浅丘さんが邪魔でならず、
元々、精神的に不安定だった浅丘さんを、
精神異常に仕立てようと計画したってわけで。


それにしても、
周囲の人間が何人かで計画的に、
一人の人間を精神異常だと思わせるって、
案外、簡単なのかもと考えると怖い。


「お前が会っていたという、あの人は存在しない」
などと、
ずっと言われ続けて、
加工した写真まで見せられたら、
きっと私は不安になる。
自分がどうにかなってしまったのかと
思ってしまう気がする。


ところで、
ネットで拾った噂なので、
真偽は分からないけれど、


この映画、上映3日で打ち切りって本当?(笑)
「邦画史上最悪の大コケ映画」
と言われているとかって。


うーん、
もっと酷い映画はいっぱいあると思うけどなぁ。
当時、本当にそんな事があったのなら、
そのような映画を観た自分が笑える。
まぁ、私はそこまで嫌いじゃないけど。


評価 ★★★☆☆

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