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「きみへの距離、1万キロ」 [映画]

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〔2017年/カナダ〕


ゴードン(ジョー・コール)は、
デトロイトから、1万キロ離れた、
北アフリカの石油パイプラインを
ロボットで遠隔警備する仕事をしている。


ある日、ゴードンは、
ロボットの目を通して、
北アフリカの女の子・アユーシャの存在を知る。


アユーシャにはカリムという恋人がいるのだが、
両親から、無理矢理別の男と結婚させられそうになっていて、
いつも暗い顔をしている。


アユーシャとカリムが
駆け落ち計画を立てていると知ったゴードンは、
それを手助けしようとするのだが・・・。





試写会で観た。


開催されたのは、
なんと、カナダ大使館の中の映写室。

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建物に入る際、
身分証明書の提示が求められ、
手荷物チェックがあった。
もちろん、それは当然の事なのだけれど、
ちょっと緊張。
珍しい体験ができて、
楽しかった。


映画も、面白かった。
ちょっと今までの記憶にないような、
新しい物語な気がする。


アメリカに住む青年が、
北アフリカの石油パイプラインで
警備ロボットを遠隔操作しているうちに、
若い女の子を見つけ、
淡い恋心を抱く、という物語。


ポスターにもある、
このロボットというのが、
地面を這う、
ちょっとヤドカリを思わせる造形で、
石油泥棒を見つけると、
攻撃する機能も備えている。


しかも、
翻訳機能まであるようで、
こちらから英語で話しかけると、
相手にはアフリカの言葉で伝わるようになっている、
大変な優れものだ。


このようなロボットが、
現実でもあるんだろうかと思ったけど、
おそらく、まだそこまでの技術はないんじゃないかと
思ったりする。
間違っていたら、申し訳ないのだけれど。


それから、
操作するゴードンは優しい青年で、
警備だけでなく、
盲目の老人が道に迷っているのを見つけて、
ロボットで誘導してあげたりもする。


ネットの発達で、
昔なら知り合うはずのなかった男女が
知り合える世の中になったとは、
よく言われる事だけれど、
この映画は、
ネットとはまた別の方法で出会う男女の可能性を
秘めているように思える。


ラストが、とってもいい。


それから、以前観たドキュメンタリー映画、
「ソニータ」と、
そっくりそのまま同じような
強制結婚のシーンがあり、
 ↓
http://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2017-10-13
「ソニータ」に描かれていた事は
本当なんだなぁ、と、
あらためて実感した。


アユーシャが結婚させられそうになっているのは、
父親と同世代の男性。
恋人がいるアユーシャにとって、
それは耐えがたい事だけど、
両親は「生活のため」と、
アユーシャの意志は無視。


遠いアフリカの事で、
私にはどうする事もできないけど、
いつまでそんな事が続くのかと、
映画とはいえ、考えさせられてしまう。


評価 ★★★★☆

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