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「絵の中のぼくの村」 [映画]

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〔1996年/日本〕


双子の絵本作家、田島征彦と田島征三は、
幼い頃の思い出を
合作で絵本にするため、
久し振りに会った。
少年時代の、あのキラキラした、
楽しかった日々を・・・。


昭和23年。
征彦と征三は、
高知県の田舎町で暮らしていた。


父は高知市内で仕事をしていて、
めったに帰って来ず、
教師の母と、姉の4人で過ごす日々。


悪戯ざかりの2人は、
畑を荒らしたり、
級友の靴を投げたりして、
その度に、
母は謝って歩いている。


そんなある日、
転校生・センジがやってきた。
ボロを着たセンジと双子は、
ウマが合うが、
大人たちは、なぜかセンジに冷たく・・・。





一人高知県映画祭5本目。


実在する双子の絵本作家、
田島征彦さんと、征三さんが描いた絵本、
高知での少年時代の物語を映画化した作品。


映画の冒頭、
田島さん兄弟ご自身が登場される。


先日書いた、「四万十川」と同じように、

http://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2018-03-07
少年が主人公の物語ではあるけれど、


「四万十川」よりずっとコミカルで、
楽しく観られる。
ファンタジーの要素もあるのだけれど、
私は、そこはあまり重要には思えず、
普通に、
双子の少年たちの成長物語として観た。


自然が豊かで、
その中で、子供たちが生き生きと遊んでいて、
楽しそうだ。
川遊びの場面など、
とってもいい。


ちょっと面白く思ったのは、
原田美枝子さん演じる、
双子の母親・瑞枝。


彼女は、小学校の教師で、
なんと、
双子の担任をしている。


小さな分校という感じでもなし、
何も親が子供の担任をしなくても、と思うけれど、
昭和20年代の頃は、
そんな事も、
あまり問題にしなかったのだろうか。


瑞枝は、展覧会に出品する絵に
征彦と征三の絵を選んで、
贔屓だと軽く騒動になったりもする。
出品された絵は、
賞を取るのでホッとするけれど、
やっぱり、母親が子供の担任なんて、
色々面倒くさい事を言われやすいよね。


この瑞枝さんの子育ても、
なかなかユニーク。
当時からすると、
考えの新しい母親だったんじゃないのかな。


これで、一人高知県映画祭は終わりです。
探せばもっと、
高知県を舞台にした映画はありそうだけど、
キリがないので。


高知の映画、といえば、
今まで観た5本の映画とは別に、
宮尾登美子先生原作の作品があるのですが、
それはなんだか「別枠」という気がしたので、
今回は入れませんでした。
また別の機会に観てみます。


四国の中で、
なぜか高知県は映画の舞台になりやすいようで、
ネットで、徳島県出身だというかたが、
羨ましいと書かれているのを見かけたりもしました。


そう言われると、確かに不思議な気もしますが、
激しくて、一途な県民性が、
映画になりやすいのかもしれません。


評価 ★★★☆☆

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