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「あるセックス・ドクターの記録」 [映画]

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〔1968年/日本〕


泌尿器科の医師・根岸(船越英二)は、
夏休みに行ったキャンプ場で、
大怪我をした少年の診察を頼まれる。
出血多量の少年に輸血するため、
キャンプに来ていた男女5人から血液の提供を受ける。


数か月後、元気になった少年が、
両親に連れられて挨拶に来るが、
少年の皮膚のできものを見て、
根岸は驚く。
それは明らかに、梅毒の症状だったからだ。


血液を提供した5人の中に、梅毒患者がいたとしか思えない。
根岸は責任を感じ、
一人一人を訪ね歩き、
血液検査をすることにした。


金持ちの令嬢、
サラリーマン、
新興宗教の教祖、
ストリッパー、
タクシー会社の社長・・・
一体誰が梅毒に罹っているのか・・・。





タイトルはセンセーショナルだけれど、
内容は至って真面目。
エロシーンはゼロではないけど、
ほんの少し。


せっかくの良い映画なのに、
このタイトルで
損してるのか、得してるのか。


公開当時、エロを期待して劇場に行く客は
取り込めたかもしれないけど、
デートで映画を観ようと思った人や、
女性客などからは敬遠されたかも。
ちょっと勿体ないな。


梅毒の疑いがある5人の人を、
船越英二さんが訪ね歩くという内容なのだけれど、


この人は絶対違うでしょ、という人が陽性だったり、
こやつは怪しい、という人が陰性だったりして、
中々面白い。


それぞれの人が、
色々な事情を抱えていて、
船越さんが検査した事をきっかけに、
幸せな方向に向かったり、
ちょっと泣かされるエピソードがあったり。


船越さんが、
梅毒検査を勧めた時の、
皆の反応の違いも面白く、
(進んで検査を受ける人、「失礼な」と激怒する人など)
私だったらどうするかな、と考える。


自分は絶対違う、という自信があるから(多分(笑))、
別に怒ったりもせず、
疑いが晴れるなら、という思いで、
検査を受けるだろうなぁ。
そういう事情なら、
別に失礼だとも思わないし。


それから、劇中、
梅毒は、
罹患している人が口を付けた食器を
口にするだけで伝染るし、
おしぼりからも、
銭湯でも、感染すると言っていた。
本当なんだろうか。


・・・と、ここまで書いて、
ウィキペディアで調べてみたら、
物を介しての感染はないと書かれている。


ホッとした。
そんな事で感染するとしたら、
気になって日常生活が送れない。


もちろん、病気は梅毒だけではないので、
回し飲みなどはしない方がいいのかなと
少し思ったりもしたけれど。


評価 ★★★☆☆

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