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「お尋ね者七人」 [映画]

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〔1966年/日本〕


片目の柏木半次郎(鶴田浩二)、
片腕の鉄砲松(藤山寛美)、
片足の一貫(山本麟一)、
めくらの勝(待田京介)の四人は、
もうすぐムショから出てくるという、
一貫の弟・鉄山(若山富三郎)の
出所祝い金を作るのに懸命。


山道を歩いていた四人は、
金森木材の材木が荷崩れしているのを
手助けしてやったことがきっかけで、
女主人・あき(藤純子)の
もてなしを受ける。


金森木材は、
やくざが経営する岩崎木材とライバル関係にあったが、
金森木材が、県有林の払い下げを落札した事が
きっかけで、
岩崎木材のあからさまな嫌がらせが始まる。


さらに、あきの弟で、
放蕩者の林太郎が、
岩崎木材の組長の情婦と出来上がってしまった事から、
話はこじれてゆく。


その上、出所してきた鉄山が、
岩崎木材の用心棒に雇われ、
一貫は苦悩する・・・。





昨日書いた、
「博徒七人」の続編。


「博徒七人」が、
人物の紹介と出会いに時間が割かれていたのに対して、
本作は、
メインの障害者たち四人がすっかり打ち解け、
仲の良い様子を見せてくれるので、
楽しい。


ストーリーも、面白い。
何と言っても、
一貫の弟が参戦した事により、
やくざの組との対立の他に、
兄弟間の葛藤が加わり、
深みが増している。


さらに、
途中で殺人事件が起こり、
状況的に考えて、
警察が林太郎が犯人だと決め付けるなど、
ちょっとした、
サスペンスな流れになるのも、面白い。


一貫の弟、若山富三郎さんが登場した瞬間、
え?勝新さん?と思うくらい
似ていた。
お二人は、もう絶対、
兄弟であることは間違いないわ(笑)。


メインの四人がそれぞれ、
キャラ立っていて、
全員、大好きだけど、
いつも、女問題を起こす
藤山寛美さんには笑ってしまう。


とにかく、調子が良く、口が上手い。
見た目は鶴田浩二さんの方が、
絶対的に上なのに、
藤山さんの方が、なぜかモテる。
彼の持つ雰囲気に、
女性はつい、気を許してしまうらしい(笑)。


ところで、この映画の特徴は、
障害者が七人出てくる、という所にあると思うのだけれど、
今回の七人って、
誰だろう。


メインの四人は分かるとして、
顔に痣のある、林太郎が一人。
で、残りは?


いや、私が勝手に障害者七人と思っているだけで、
別にそういった定義はないのかもしれない。


評価 ★★★☆☆

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