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「彼女が目覚めるその日まで」 [映画]

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〔2017年/アメリカ〕


憧れだったニューヨーク・ポスト誌に就職し、
仕事も恋愛も順調な21歳の
スザンナ・キャハラン(クロエ・グレース・モレッツ)。


ところが、ある日、
体の不調を感じたスザンナ。
風邪だと思っていた
その症状は、悪くなるばかりで、
ついに、仕事で大失態を犯してしまう。


心配した両親は、
スザンナを入院させ、
あらゆる検査を受けさせるも、
原因が分からない。


医者は、
精神に異常があるのでは、と、
精神病院への転院を勧めるが、
何か別に原因があるはずだと、
両親はそれを拒み・・・。





実話だそうだ。


クロエ・グレース・モレッツが、
原因不明の病に倒れてから、
回復するまでを演じている。


先日、試写会で観た、
「8年越しの花嫁」に似てるな、と思っていたら、

http://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2017-11-14


本作も、「8年越し~」も、
主人公が罹ったのは、
同じ“抗NMDA受容体脳炎”という病気で、
しかも、この2作の映画の公開日が、
共に昨年の12月16日だという。


偶然なのか、合わせたのかは分からないけれど、
そんな事もあるんだなぁと、
ちょっと面白く思った。
まぁ、どちらもモデルとなった女性が、
現在、お元気だから、
そんな風に言えるんだろうけど。


クロエが演じるスザンナの症状は、
まるで悪魔が取りついたようで、
ホラー映画だと言われたら、
納得してしまいそうな恐ろしさ。


実際、まだ医学が進歩していなかった昔だったら、
このような状態になった人は皆、
「悪魔が取りついた」と、
病院より、教会に連れていかれたんだろうなぁと
想像する。


いや、こんな現代だって、
国や地域によっては、
悪魔云々と診断されてしまう場合もあるようだし。

http://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2017-11-04


スザンナのためにも、
そして、彼女のあとに
同じ病気に罹った人のためにも、
原因が分かって本当に良かった。


それもこれも、
スザンナは精神病ではないと
信じて戦った両親と、
本気で原因を探ろうとしてくれた
一人の医者のおかげだ。


彼らがいなかったら、
スザンナは精神病患者として、
本来の病気と全く関係のない薬を飲まされ、
とんでもなく別の方向に行ってしまっていただろう。


医学は、こんな風にして、
少しずつ進歩してゆくのだろう。
ありがたい事です。


評価 ★★★☆☆

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