SSブログ

「夜の手配師 すけ千人斬り」 [映画]

yorunotehaishisuke.jpg
〔1971年/日本〕


足立卓也(梅宮辰夫)は、
コールガールを斡旋する、
「夜の手配師」。


「これ」と思った、高級クラブのホステスの
私生活を調べ、
弱みを握り、
コールガールになるように
仕向けてゆく。


そんなある日、
卓也は、昔のダチ公・江口(川口浩)と再会する。
江口も今や、ヤクザの組・東友会の幹部にして、
レジャーセンターの社長という立場。
江口は卓也を組に誘うが、
卓也はそれを断る。


江口と対立する形になってしまい、
ホステスの引き抜きが出来なくなった卓也は、
素人をコールガールにしようと思い立つ。


そんな中、
美しい人妻・大村加津江(榊ひろみ)を
街で見かけ、
彼女なら一流になれると調査を開始するが・・・。





何ともすごいタイトルだけど、
なかなか面白かった。


梅宮辰夫が演じる足立卓也は、
「すけ千人斬り」のタイトル通り、
女をモノにする事にかけては、
天才的能力があり、
映画の最初は、
そんな場面ばかり。


でも、意外と純情な面があって、
人妻の加津江と出会ってから、
話がどんどん面白くなる。


加津江は、
どこからどう見ても、
貞淑な人妻。
非の打ち所がないような。


でも、卓也の勘が働く。
「彼女には何かある。あの色気はただ者ではない」と。


彼は興信所に大金を払って、
加津江の日常を調べ、
データを収集。


集めたデータを元に、
彼女と同じ英会話学校に通ったり、
彼女の同級生に近づき、
探りを入れたり、
その行動力はハンパない。


観ているこちらは、
加津江にどんな秘密があるのか、
「早く知りたいわぁ。梅宮さんだけが頼りでっせ。
 ちゃんと調べて教えてくれや~」てな心境になる(笑)。


私の愛する川口浩様が、
いつ出てくるのか、
ワクワクしながら観ていた。
登場したときは、嬉しくて、
「あ!」と声が出てしまう(笑)。


これが浩様の出演した最後の映画のようで、
もう、学ランが似合うような風情ではなく、
ちょっとおじさんが入っていた。
もちろん、おじさんでも浩様は浩様。
それに、51歳で亡くなった浩様は、
おじさんにはなれたけど、
お爺さんにはなれなかった。
このような映像は貴重。


浩様が梅宮辰夫さんより、
2歳年上というのも、私には驚き。


だって、浩様は、
私の中で永遠に男の子で、
現在、お爺さんとして生きている梅宮さんと、
年が変わらないなんて、
信じられない気がするから。


浩様、生きていたら、
どんなお爺さんになっていたんだろう。


評価 ★★★☆☆

nice!(59)  コメント(4) 
共通テーマ:映画