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「山猫令嬢」 [映画]

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〔1948年/日本〕


女学生の敏子(三條美紀)は、
子供の頃、自分を親戚に預けて、
満州に働きに出ていた母・アヤ子(三益愛子)が
帰国するとの報せを受けて、
心浮き立つ。


しかし、駅で出迎えた母は、
敏子が想像していたような、
品格のある女ではなかった事から、
幻滅し、落胆する。


京都で働くという母と共に
引っ越しをした敏子が住む家は、
芸者の置屋。


それでも、新しい学校で、
素晴らしい学友を得、
また、担任教師も、大変な人格者だったことから、
京都での暮らしも
悪くはないと思い始めた敏子。


しかし、学友らと、
嵐山にハイキングに行った敏子は、
帰りの電車の中で、
泥酔して騒ぐ母と同じ車両に乗り合わせてしまう。


自分の母がこんな女だと、
友人に知られたくない。
敏子は悩み、苦しむが・・・。





先日から観ては感想を書いている、
三益愛子さんの映画。
タイトルに「母」の文字が入っていないけれど、
これも、「母もの」シリーズの
1本と数えていいのだろうか。


そもそも、このタイトルでは、
どんな内容なんだか、
想像が付かなくて。
「山猫」と「令嬢」という、
この2つの単語って、
普段あまり、くっつかないよね(笑)。


実は、観終わった今でも、
私は「山猫令嬢」の意味が分からない(笑)。
そんな単語、劇中に出てきたっけ?
私が聞き逃したか、鈍いだけなのか?


でも、タイトルの理由は分からなかったけど、
映画は良かった。


自分の駄目さ加減が
娘に迷惑をかけてしまうと気付いた母の物語は、
先日書いた、「母の旅路」と
似ていなくもないけど、

http://aomikamica.blog.so-net.ne.jp/2017-12-30


「母の旅路」の母が、
サーカス出身で、
ちょっと物悲しい雰囲気があったのに対して、
こちらの母は、
もっと強烈で分かりやすい。


娘に「学校に着ていくように」と
買い与えた服が、
まるで水商売の女風だったり、
電車の中でもどこでも構わず、
泥酔して騒ぐなど、
これは母として、
ちょっとよろしくないかも、と思うような
女で。


途中、
「え!そうだったの!?」と驚くような事実が分かる。
私が見落としたのでない限り、
伏線も何もなく、
唐突に。


でも、私はそれがとても嬉しかったんだな。
だって、
何だかホッとしたというか・・・。


って、意味分かりませんよね。
まぁ、こんな古い映画、
ネタバレしたってどうって事ないんだろうけど、
でも、やっぱり書かないでおきます。


ここまで書いて、
少し調べていたら、
どうやら本作は、
「母もの」の第一作目らしい。


どおりで、三益さんが若いと思った。
私の知ってる、
割烹着が似合うようなお母さんじゃないものね。
1948年。
浩様が12歳の頃か。


評価 ★★★★☆

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