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「嘘八百」 [映画]

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〔2017年/日本〕


大阪・堺。
古物商の小池(中井貴一)は、
ある家の敷地内にある、
蔵に目を付ける。


その家の主人・野田(佐々木蔵之介)に、
蔵の中を調べさせてほしいと申し出、
許可をもらい、
何か目ぼしい骨董品はないかと、
調べる。


しかし、実は、
野田は主人でもないんでもない、
ただの留守番。
本業は落ちぶれた陶芸家。


偶然にも2人には、
古美術商の樋渡と、
大御所鑑定士の棚橋に
酷い目に遭わされたという、
共通の過去がある事が分かる。


樋渡と棚橋に、
贋作を掴ませてやろうと意気込んだ2人。
野田は早速、
茶碗作りに精を出すが・・・。





中井貴一と佐々木蔵之介という、
スッとした、インテリ中年俳優2人が、
タッグを組んで
詐欺を働く物語という事で、
ちょっと期待していたのだけれど、


思ったほどは笑えなかった。
劇場内からも、
それほどの笑い声も聞こえず。


うーん、何がいけないのかなぁ。
まぁ、笑えない理由なんて、
探そうとしたって、
探せるものじゃないんだろうけど。
そういった事は、
あくまでも感覚の問題なので。


ちょっと面白く思ったのは、
主演の2人より、
佐々木蔵之介の3人の仲間たち。


木下ほうか ⇒ 書道
坂田利夫 ⇒ 古紙作り
宇野祥平 ⇒ 箱作り


といった具合に、
役割分担が決まっていて、
息もピッタリ。


なるほど、
贋作の茶器で人を騙すときは、
茶器だけが、それらしく見えるのでは駄目で、


製作者(この映画の場合、利休)直筆の譲り状の筆跡や、
その紙質や、
茶器を入れてある箱も、
本物ソックリでなければ、
バレてしまうという事で。


それから、
骨董品の鑑定士は、
大変な知識が必要とされるんだなぁ、とも。
どんな歴史上の出来事を
相手が持ち出してきても、
即答できなければ、
信用もされない。
思っている以上に、
大変な職業のようだ。


映画は、普通だったけど、
骨董品の世界の裏側を、
少し覗けた気がして、
楽しかった。


評価 ★★★☆☆

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