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「グッド・タイム」 [映画]

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〔2017年/アメリカ〕


ニューヨークで暮らす、
コニー(ロバート・パティンソン)は、
知的障害者の弟・ニック(ベニー・サフディ)と2人で、
銀行に押し入り、金を奪う。


すぐに警察に追われ、
コニーはなんとか逃げおおせるが、
ニックは捕まり、収監されてしまう。


ニックが留置所で、
囚人たちから暴行を受け、
入院したと知ったコニーは、
病院へ行き、
外に連れ出す事に成功。


病院の送迎バスに紛れ込み、
遠くに行こうとするも、
深夜、泊まる所もない2人は・・・。





試写会で観た。


大都会の最下層で暮らす、
白人兄弟の、
一夜の出来事を描いた映画。


始まってすぐに、
銀行強盗の場面があるので、
コテコテの犯罪物かと思っていたけど、
そうではなく、
ロバート・パティンソン演じる
主人公・コニーの、
焦りの様なものが全編通して伝わってくる。


そう、
この映画を観ていると、
とにかく焦る。


金が無いから盗まなくては。
警察に追われてるから逃げなくては。
弟が捕まったから、保釈金を調達しなければ。
弟を連れ出せたから、どこかへ行かなければ・・・。


観ている間中、
心で、「早く早く」と急き立てていた気がする。


そもそも、なぜコニーは、
障害のある弟を伴って、
銀行強盗をしようと思ったのだろう。
あれなら、一人で行った方が、
ずっと成功率も高かったのに。


弟を愛するあまり、
金が欲しくて強盗したのに、
その金を弟の保釈金に使おうとするなんて、
本末転倒というか、
なんか、意味が分からない事になっている。


ちょっと面白く思ったのは、
銀行から金を盗んで逃げる途中、
鞄から真っ赤な煙が噴き出し、
コニーたちの、
顔も、服も、そして札束も、
真っ赤に染まってしまった場面。


銀行は、
強盗が来て鞄に札束を投げ込む際、
仕掛けをするわけね、と、
ちょっと感心というか、
そんな気持ちで観ていた。
そりゃあそうよね。
金を盗られるのを、
指をくわえて、黙って見ているだけなんてわけがない。


途中、「え~!」という出来事があり、
客席からは笑いが起こる。
私も可笑しかった。
そ、そうだったの!?って。


その後、舞台は夜の遊園地に移る。
ここでも、焦る。
やっぱり最後までずっと焦っている。


ロバート・パティンソンは、
「トワイライト」でブレイクして、
そのままアイドル路線まっしぐらかと思っていたら、
その後は、こういった、
捻った作品に出たがる傾向がある気がする。


「俺はアイドルでは終わらないぜ」という、
決意の表れか。


評価 ★★★☆☆

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