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「犬神の悪霊(たたり)」 [映画]

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〔1977年/日本〕


東亜開発のウラン技師・加納竜次(大和田伸也)は、
同僚の安井と西岡を伴い、
ウラン鉱探査のため、
大分県のある村にやって来た。


大量のウランを発見し、喜んだ彼らだが、
途中の山道で、
小さな祠に車をぶつけ、
壊してしまった上、
さらに、犬を轢き殺してしまう。


一年後、竜次は、
村の娘・麗子と結婚。
ところが、西岡がビルから飛び降りて死に、
さらに、西岡の葬式の帰り、
安井が、シェパードの大群に襲われ、
食い殺される。


その後、麗子までが
精神に異常をきたしたため、
竜次は彼女を連れて、大分の実家に行く。


麗子に憑いた犬神の悪霊を、
祈祷師がお祓いするも、麗子は死ぬ。
そして、村人たちはそれを、
犬神統と呼ばれる、
垂水家のせいだと言い出し・・・。





ああ、怖い怖い。


何が怖いって、
それは犬神の祟りでなく、
理屈の通じない人たちの集団心理が。


村人たちは、
人が次々死んでゆくのは、
犬神さまを守る、垂水家のせいだと、
皆で押しかけて、
家におにぎりを投げたり、
(犬神の霊を祓うためには、おにぎりが効くらしい(笑))


「犬神封じ」だと、
汚物を家にかけたり、やりたい放題。
ああいう人たちって、
自分たちを「正義」だと思っているから始末が悪いし、
それに乗っかって、調子こいてる奴もいる。
ゾっとする。


さらに、村の若い衆が、
垂水家の娘・かおりを襲おうとするに至っては、
村八分の家の者には、
何をしてもいいと思っているようだ。


その後、もっと酷い事が起こるが、
警察も出てこないし。


また、タイミングの悪い事に、
竜次の会社がウラン採掘のために使った硫酸が、
井戸に入り込んでしまい、
村人が多数死んだ事まで、
垂水家のせいにされてしまうのだ。


ホラー映画なので、
色々、ホラーっぽいシーンはあるけど、
私には、村人の集団心理が一番のホラーだわ。


ネットで、この映画の感想を読ませていただくと、
ほぼ全員の方が触れておられるのが、
麗子に取り憑いた、犬神の悪霊を追い出すのに、
彼女の体に、
皆で寄ってたかって、
おにぎりをなすりつけるシーン。


麗子は苦しがって、
身をよじって、
ついには着物の前がはだけて、
裸に近い恰好になってしまう。
あんな目に遭うくらいなら、
私は、犬神に取り憑かれていたほうが、
マシだわ(笑)。


それにしても、おにぎり(笑)。
さっきも書いたけど、
犬神は相当おにぎりが好きらしい。
いや、嫌いなのか?
嫌いだから、お祓いに使うのか?
私にはよく分からない(笑)。


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ところで、
ここ5日間の、
このブログの映画のタイトルの並びを見て、
自分でも、「なんだよ、これ!?」と思った。


・殺人を告白する男がいて
・死体を友達にする男がいて
・霊柩車が散歩して
・死体が漂流し
・犬神に祟られる


何も知らず、
今日初めて、このブログに迷い込んできたかたが
おられたとしたら、
縁起の悪さに、
二度と来てはいただけない気がする(笑)。
狙ったという事は全くなく、
あくまでも偶然なのですが(笑)。


評価 ★★★☆☆

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