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「静かなふたり」 [映画]

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〔2017年/フランス〕


地方からパリにやって来た27歳のマヴィ(ロリータ・シャマ)は、
友人とルームシェアして暮らしているが、
何かと孤独を募らせる日々。


そんな中、
「貸し部屋あり。家賃は古書店での労働」と
書かれた貼り紙を見て、
店を訪ねる。


店主は、70代をおぼしき男性・ジョルジュ(ジャン・ソレル)。
年の離れた二人だったが、
手探りで会話をしていくうちに、
次第に惹かれ合ってゆく。


しかし、ジョルジュに、
暗い過去がある事が分かってきて・・・。





試写会で観た。


タイトルの通り、
静かな映画。
BGMも殆ど無く、
年の離れた孤独な男女が、
互いの心を慰めるように惹かれ合う様子が、
淡々と描かれる。


ただ、これを愛と呼べるのかは、
私にはよく分からなかった。
もう少し、あと1ミリでいいから、
迸るような情熱を見せてくれたら、
感動できたかも。


映画は、主人公の2人の恋と同時に、
社会的な問題が描かれる。


パリの街で、
原発反対のデモが繰り広げられていて、
そこで活動する一人の青年が、
ラスト近くで、
物語に絡んでくる。


ちょっとビックリしたのは、
原発反対派の人たちが、
路上で、ジャガイモを台の上に乗せ、
叫んでいる場面。


「あなたは、原子力で汚染された町で収穫された、
 このジャガイモを食べられますかー!」と。


そして、そこには、
「チェルノブイリ」、
そして、「フクシマ」の文字が!


やめてくれ。
そんな所で、変な風評を広めないでほしいよ、
と思ったけど、
世界の、福島に対する認識って、
そんな感じなんだろうか。
それとも、映画的な演出なだけ?


上映後、
監督のエリーズ・ジラールさんによる
トークショーがあった。


てっきり男性だと思っていたので、
女性が現れてビックリ。
映画監督=男性
という思い込みは、良くないですね。


このジラール監督、
以前に、「ベルヴィル・トーキョー」という映画を
撮っているようなので、
一般のフランス人より、
多少、日本に思い入れがあるのかもしれない。
いつか、「ベルヴィル・トーキョー」も
観てみたい。


評価 ★★★☆☆

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