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「ポセイドン・アドベンチャー」 [映画]

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〔1972年/アメリカ〕


大晦日。
豪華客船・ポセイドン号は、
ギリシャに向かい、ニューヨークを出港した。


船が地中海に入った時、
大きな地震が起こり、
津波が発生、
波に飲み込まれたポセイドン号は転覆し、
完全に逆さまになってしまう。


生存者の一人で、牧師のフランク・スコット(ジーン・ハックマン)は、
船底(今は海面に一番近い場所)に上がり、
そこで救助を待つのがベストな選択だと言い、
9人のが彼に従い、
移動を始めた。


様々な困難が10人に襲い掛かる。
彼らは無事に救出されるのか・・・。





「ポセイドン・アドベンチャー」は、
「タワーリング・インフェルノ」と並ぶ、
70年代のパニック映画の王道として、
多くの方が観ておられるだろうし、
私も、昔、テレビで観た。


先日、友人が、
この「ポセイドン・アドベンチャー」を観て、
「とても面白かった」とメールをくれたので、
私も久し振りに観たくなり、
ソフトを借りてきた。


確かに面白い。
大型客船が、上下逆さまになるという、
信じられない状況の中、
10人の老若男女が、
何とかして救助されるようにと、
上へ上へと進んでゆくわけだけど、


このような極限状態でなくても、
人が10人集まればこうなる、といったような、
日常の人間関係の縮図が描かれる。


リーダーになる人、
リーダーに従う人、
何もできないくせに、文句だけ一人前の人、
集団の足を引っ張る人、
思いがけない能力を発揮する人、
そして、その他大勢・・・。


自分はこの中では、
まぁ、その他大勢であろうが(笑)、
ただ、絶対気を付けようと思ったのは、


「足がすくんで動けない」とか、
「腰が抜けた」とか、
そんな理由でパニックにだけはならないようにしよう、って事。


私には判断力がないのだから、
せめて人様の足手まといにだけは
ならないようにしなくてはって。


一番好きなキャラは、
めっちゃ太った、中年女性。
彼女は、自分が太っている事を気にして、
狭い場所を通り抜ける時など、
「無理」というのだけれど、
それでも、励まされて何とか進んでゆく。


そんな彼女が、ある状況になった時、
大変な活躍を見せる。
彼女がいなかったら、
全員死んでいた、と言えるくらい重要な。
すごく立派だった。
中年だから、とか、
太ってるから、とか、
そんな理由だけで、人を判断してはいけない。


ジーン・ハックマンも、
ラストまで男らしかった。
パニック映画だけど、
人間もきちんと描かれているからこそ、
今の時代も、評価されているんだろうなと、
観ていて思う。


評価 ★★★★☆

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