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「無法松の一生」 [映画]

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〔1965年/日本〕


明治時代。
九州小倉で人力車夫をする、
富島松五郎(勝新太郎)こと通称・無法松は、
あだ名の通りの暴れん坊で、
型破りな男。


そんな無法松は、ある日、
怪我をして泣いている少年・敏雄を助け、
家まで送り届ける。
それが、無法松と吉岡家との、
一生続く、縁の始まりだった。


主の吉岡小太郎(宇津井健)は軍人で、
無法松とは身分違いであったが、
なぜか気が合い、
家に呼んではもてなすようになる。
ところが、ある日、
風邪をこじらせた小太郎はあっけなく死んでしまう。


無法松は、
未亡人となった小太郎の妻・よし子(有馬稲子)と敏雄を
何かと気にかけ、
家族同様の付き合いを続けていく。


よし子は敏雄の内気な様子を心配していたが、
無法松に触発されたように、
次第に元気な少年に成長してゆく様子を
嬉しく思い・・・。





4回映画化されたという、
「無法松の一生」。
阪東妻三郎版と、三船敏郎版は観ているのだけれど、
ソフト化されていない勝新太郎版は未見で、
観たいと思っていたところに、
国立フィルムセンターにかかったので、
嬉しくて出掛けた。


あとは三國連太郎版だけ。
こちらもソフト化されていないようで、
名画座にかかるのを待つしかない。
かかった時は、
絶対に見逃さないようにしなくちゃ。


で、勝新太郎の「無法松」。
観る前から、
無法松のイメージって、
なんて勝新太郎に合っているんだろうと、
思っていた。


阪妻と三船敏郎のを観ているので、
無法松のキャラクターは知っている。
型破りで破天荒で、
悪さもするけれど、
子供のように可愛くて、
自分が悪いと思ったら
きちんと頭を下げられる、
そんな無法松は、勝新太郎そのもののような気がして。


観始めて、
すぐにそれが間違っていない事を知った。
冒頭の芝居小屋での悪戯など、
いかにも勝新太郎がしでかしそうな事で、
可笑しくて笑ってしまう。


運動会で飛び入り参加し、
必死になって走る姿も
とってもいい。
なんだか、
勝新太郎は、無法松を演じているのではなく、
無法松そのもののように思える。


クライマックスの祇園太鼓の暴れ打ち。
魅入ってしまった。


評価 ★★★★☆

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