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「ザ・ウォーク」 [映画]

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〔2015年/アメリカ〕


幼い頃、
サーカス団の技に魅せられたフィリップ(ジョゼフ・ゴードン・レヴィット)は、
独学で綱渡りの練習をするようになった。


1973年。
パリで大道芸人をするようになったフィリップは、
ニューヨークに、
ワールド・トレード・センターという
ツインビルが建つ事を知り、
2つのビルにワイヤーを架けて、
その上を歩くという夢を持つようになる。


恋人のアニー(シャルロット・ルボン)や、
カメラマン志望のジャン・ルイ(クレメント・シボニー)たちの
協力を得、
計画は着々と進んでゆく。


アメリカに渡ったフィリップは、
建設中のワールド・トレード・センターに
何度も足を運んでは、
夢の実現に近付いてゆく・・・。





人が、何かを見て、
とても緊張したり、ドキドキしたりするときに、
「手に汗を握る」という表現をするけれども、
この映画のクライマックスを観ている時は、
文字通り、掌に汗をかいちゃって、
持っていたタオルで、
何度も拭きながらスクリーンを見つめた。


一人の男が、
ワールド・トレード・センターにワイヤーを渡して、
その上を綱渡りするという内容は知ってはいたけれど、
時間にして、ほんの数分の綱渡りの時間以外の時間が、
一体どんな内容なのかと、
観る前は思っていた。


しかし、観てしまえば、
なぜ、そんな事を疑問に思ったのか疑問に思うくらい、
納得の物語だった。


その男・フィリップが、
綱渡りに魅せられ、
大道芸人になる様が、
前半で描かれるのだけれど、
それがちょっと、ファンタジー仕立てで、
フランス映画みたい。


それが後半、
アメリカに渡ってからは、
スパイ映画のようになってくる。


私は単純に、「綱渡りするだけでしょ」と思っていたけれど、
ビルへの忍び込み、
機材の搬入、
ワイヤーの架け方など、一つ一つが、
どれほど大変な事か、
そして、それらの描き方が、
本当に緊張でいっぱいで、
観客を楽しませるように作られている事に感心。


とても面白かった。
ただ、高所恐怖症の方は、
観ない方がいいかも(笑)。
本当に足が竦みます。


評価 ★★★★☆

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