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「釈迦」 [映画]

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〔1961年/日本〕


インド北部のある城で、男児が誕生した。
生まれた瞬間立ち上がり、
天を指差したその子はシッダと名付けられ、
大切に育てられる。


20年後、
立派に成長したシッダ(本郷功次郎)は、
美しい姫・ヤショダラーを娶るため、
従兄・ダイバ・ダッタ(勝新太郎)と武術で競い合って勝利し、
ヤショダラーと結婚する。


幸福な生活が何年か続くが、
シッダは次第に、世の中の不平等や、
自分ばかりが恵まれている事に疑問を感じ始める。
ついに彼は悟りを開くため、
家を捨てて出家、
置いて行かれたヤショダラーは泣き暮らす。


シッダに破れ、
ヤショダラーを自分のものにできなかったダイバ・ダッハは、
ずっと恨みを募らせていたが、
シッダが出家したチャンスに、
ヤショダラーの部屋に入り込む。
ヤショダラーは激しく抵抗するが、
手籠めにされてしまい、ショックで自害。
ダイバ・ダッハは、ますますシッダへの憎しみを強くする。


一方、苦行ののち、
ついに悟りを開いたシッダは、
仏陀となり、
その素晴らしい教えを乞うため、
人々が集まり始める・・・。





タイトル通り、
お釈迦様の生涯を描いた映画。
とはいえ、
別に偉人伝といった風ではなく、
内容は俗っぽい。


まぁ、私自身、
面倒臭い説法はちょっと勘弁といった人間なので、
俗っぽいくらいの方が良く、
なかなか面白かった。
なんでもこれは、
大映が総力を結集して作った、
大スペクタクル巨編だそうで、
スターのオンパレード。
(京マチ子、市川雷蔵、山本富士子、
 中村雁治郎、中村玉緒、川崎敬三、杉村春子、山田五十鈴などなど)
誰かが出てくるたびに、
「出たー!」と心の中で叫んでいたよ(笑)。


中でも、一番の目的は、
川口浩様を見る事で、
そのために、大雪の翌日だというのに、
わざわざ神保町まで出掛けたわけで。
自分でも馬鹿だと思うけれど、
この性分はどうしようもなく(笑)。


その浩様は、
ダイバ・ダッハに騙されて、
自分の父を牢に入れてしまうという、
アホ王子を演じておった(笑)。
でも、登場時間も長くて、
そして何より、
私の王子・浩様が、
王子様を演じるのが嬉しくて、
彼の顔ばかり見ていた(笑)。


結局、この映画の本当の主役は、
釈迦ではなく、
ダイバ・ダッハなのでは?という印象。
演じる勝新太郎の容姿が鬼のようで、
本当に憎らしい。


他のスターの皆様も全員、
学芸会みたいな、変な衣装を着せられて、
頑張ってた(笑)。
みんな、釈迦に助けられたり、
諭されたりして、
改心したり、幸せになったりという流れ。
そして悪い奴には天罰が下る、と(笑)。


今、思い出してみても、
結構、中身が濃かった気がする。
160分と長いけれど、飽きる事なく観られた。
間に5分の休憩が入る。


評価 ★★★☆☆

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