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「スノーピアサー」 [映画]

snowpiercer.jpg
〔2013年/韓国〕


温暖化が進み、
その対策として、
人工的に気温を保つ物質・CW-7が散布された地球。


しかしそれは失敗に終わり、
地球は雪と氷に覆われた、
氷河期のような状態となってしまう。


17年後。
「スノーピアサー」と呼ばれる長い長い列車に乗っている者だけが、
地球に生き残っている人類になってしまった。
この列車は、永久に動き続けるエンジンを動力とし、
1年をかけて、地球を1周する。


列車の後方車両には貧困層の人間が押し込められ、
劣悪な生活を強いられている。
リーダー格の男・クリス・エヴァンスは、
ついに、長く計画していた反乱を起こし、
前方車両へと進み始めた。


途中、エヴァンスは、
列車の設計をしたソン・ガンホを連れ出し、
各車両についているドアを開けるように指示した。
各車両の中は、それぞれに様々な世界があり、
エヴァンスを圧倒させる。


エヴァンスの最終目的は、
先頭車両にいると言われる、
スノーピアサーを開発した、
ウィルフォード産業の社長・エド・ハリスに会う事だ。
まだ一度も会った事のないハリスに、
エヴァンスは会う事ができるのか・・・。





ソン・ガンホが出てきて、
ちょっとビックリしたのだけれど、
あとから調べてみたら、
この映画は韓国のポン・ジュノ監督の作品であった。


とはいえ、
原作はフランスのコミックだというし、
メインキャストはハリウッドの俳優さんたちだし、
日本語もどこからか聞こえてきたりと、
国際色豊か。


最近の近未来映画は、
富裕層と貧困層がハッキリ分離させられている物が多いと、
このブログでも何度か書いてきたけれど、
これも、生き残った人類が、
長い列車の中で前方車両と後方車両に分けられているという、
変則的だけど、流行り(?)のパターン。


まず、なぜそんな列車に人類が押し込められる事になったのか、
そのきっかけが酷過ぎる。
地球温暖化を防ぐために、
化学物質を空から撒くだと!?
その場面は、映像では示されず、
音声だけなのだけれど、
私みたいな物を知らない人間でも、
「それはやめた方がいいんじゃ・・・」と思ったわ。


で、案の定、
その計画は大失敗。
天候さえ科学の力でコントロールしようと考えた、
人間を嘲笑しているような状態で。


最初から最後まで走り続ける列車の内部がまた面白い。
次の車両の移る為に扉を開けると、
そこはもう、想像もしない世界がある。
ある車両は学校、
ある車両は水族館、という風に。


もしかしてこれは、
現代のノアの方舟?とも思ったりもする。
わざわざ自分たちで自分たちを危機に追い込んで、
方舟もなにもないものだけれど。


貧困層に配給される食べ物が凄い。
「プロテイン」と呼ばれるそれは、
なんというか、
羊羹みたいな、ゼリーみたいな物で、
365日、それを食べ続けるらしい。
しかもその原材料ときたら・・・、
知ったら卒倒する人も出てきそう。


変なおばさんが出てるなぁと思っていたら、
あとで、ティルダ・スウィントンと知ってビックリ。
さすが女優ね。


評価 ★★★☆☆

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