「RED レッド」 [映画]
〔2010年/アメリカ〕
元CIAのエージェントであるブルース・ウィリスは、
引退して、今は静かな田舎暮らし。
楽しみといえば、
電話で、顔も知らない年金係の女性、
メアリー・ルイーズ・パーカーとお喋りする事くらい。
しかし、ある晩、
ウィリスは武装集団に襲撃される。
行動の全てが監視・盗聴されていたと悟ったウィリスは、
パーカーの身も危険だと感じ、
彼女の家に行き、強引に彼女を連れ出す。
電話だけの知り合いだった男に拉致され驚いたパーカーは、
隙を見て警察に連絡するが、
ウィリスの様子から、
次第に彼を信用するようになる。
その後、ウィリスは、
同じくCIAを引退した、
モーガン・フリーマン、ジョン・マルコヴィッチ、ヘレン・ミレンらと再会、
自分たちを狙う奴らに挑んでゆき、
バックには副大統領が絡んだ、
巨大な陰謀があることに気付くのだった。
引退したおじさんたちが主役という事で、
期待大だったのだが、
人物たちが年食っているだけの、
平凡なアクション物。
考えてみれば、ブルース・ウィリス55歳、
ジョン・マルコヴィッチ57歳では、
引退して、悠々自適な生活というには早かろう。
年金生活者が大暴れ、という設定を強調したいのなら、
ヘレン・ミレン65歳でなんとか納得、
モーガン・フリーマン73歳でやっとOKという感じだ。
しかし、こんな面子の中にいるせいなのか、
メアリー・ルイーズ・パーカーがギャル扱いというのが可笑しかった。
つまらなくはないけど、特に面白くもない。
時間が経てば、多くの映画の中に埋もれてしまうであろう作品。
評価 ★★★☆☆
◆まほろ駅前多田便利軒◆ [本]
東京都まほろ市。
架空の街だが、
話の内容からすると、町田市か、その周辺が舞台であろうか。
そこで便利屋を営む、多田啓介。
彼は偶然から、
高校時代の同級生、行天春彦を「拾う」。
行天は、そのまま多田の家に棲みつき、
便利屋を手伝う事になる。
一般の家の草むしりや納屋の片付けは勿論の事、
娼婦からヤクザから小学生まで、
便利屋の仕事に絡んできて、
何かと忙しい。
しかも二人には、
それぞれ、何か過去があるらしく、
それが次第に明らかになってくる。
決して真っ当とは言えない二人の暮らしぶりだが、
彼らの元家族の話がとても面白く、
便利屋の仕事より、そちらの方に心惹かれた。
瑛太と松田龍平で映画化される事を
読み始めてから知った。
劇場に行くかどうかは分からぬが、
いずれ観る事にはなるだろう。
第135回直木賞受賞作。