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「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」 [映画]

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〔1984年/アメリカ〕


1933年。
間もなく、禁酒法が廃止されようとする中、
3人のギャング、
マックス(ジェームズ・ウッズ)、
パッツィー、
コックアイが、
密造酒を運搬中に、警察に射殺される。
密告したのは、仲間のヌードルス(ロバート・デ・ニーロ)。
組織は彼を探すが、辛うじて逃亡に成功する。


35年後。
何者かが、逃亡先のヌードルスの元に、墓地の管理者を騙って手紙を寄越し、
帰ってくるように仕向けた。
それが偽の手紙だと分かってはいたが、
ヌードルスは引き寄せられるように、故郷に舞い戻る。


懐かしいニューヨーク。
1920年代、
少年だったヌードルスは、
マックスら、仲間と共に、
小金を稼いでいたが、
それを快く思わないチンピラ・バグジーに襲われ、
彼を殺め、逮捕されたのだ・・・。





3時間半近い、とても長い映画だけれど、
面白くて、
繰り返し観てしまった。
納得いかない場面や、
確認したい場面は早戻ししたりもして、
映画の世界観を堪能した。


物語は、3つの時代から成り立っている。
ロバート・デ・ニーロ演じる、主人公のヌードルスの、
少年時代、青年時代、そして、初老となった現在。


時間は前後するが、
話がしっかりしているので、
混乱することなく、
見入ってしまう。


少年時代、
のちに仲間となる、マックスとの出会い。
ヌードルスとマックスの関係は、
とても複雑で、
親友なんだけど、
互いに、どこか心を許していないように見える。
ハリネズミ同士みたいな。


そして、初恋。
ヌードルスは、ギャング仲間の妹・デボラに恋していて、
彼女がダンスの練習をするのを、
いつも、壁の穴から覗いていた。


ヌードルスは出所後、
デボラと再会、
彼女のために、海辺の高級レストランを貸し切り、
2人だけの食事を。


でも、この2人の会話もまた、
緊張感でいっぱいで。
「あなたの事は好きだけど、あなたは私を束縛するわ」と
言ったデボラは、
「女優になるために、明日、ハリウッドに行く」と宣言。


その後のヌードルスがしたことは最低だけど、
2人の微妙な関係を表しているとも言えて、
必要な場面だったのかも、と思う。


デボラの少女時代を、
ジェニファー・コネリーが演じているのだけれど、
その美しさったらない。
ヌードルスでなくても、
誰でも恋してしまうだろう。


その後、互いに初老になった彼女との再会と、
その後の顛末は、
観ているこちらも、ショックで呆然としてしまう。


ロッカーのカギ、
鞄に入った現金、
墓に刻まれた名前、など、
ミスリーっぽさもあって、
大変に面白い一本。


評価 ★★★★★

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